経済の閉塞感を打破するため、公明党の太田昭宏代表はGDP(国内総生産)を押し上げ、2010年までに給与所得を過去最高水準に引き上げることを提唱しています。
GDPとは、国内で一定期間に生み出された新たな生産物やサービスの合計額のことです。GDPには物価変動の影響を反映させた実質GDPと、それを除いた名目GDPの2種類あり、経済成長や景気をはかる物差しになります。日本経済は、1980年後半にバブル経済に突入しました。80年に名目GDP約246兆円だったのが、92年に約483兆円まで急上昇しました。
バブルは、実勢をはるかに上回る土地や株の価格急騰をもたらし、雇用や企業の設備投資、金融機関の融資の異常な肥大化を招きました。90年代初めにバブルがはじけると、土地・株だけで1400兆円がまさに泡と消えたと言われています。
その後、名目GDPは伸び悩み、96年の504.3兆円から、2006年は508.9兆円と、この10年間、ほぼ変わっていません。
また、雇用者報酬(生産活動による利益のうち、雇用者に対する分配額)についても、1997年の総額約280兆円をピークに270兆円前後のほぼ横ばいで推移し、給与所得水準が低迷しています。企業の利益が設備投資などに回され、労働者への還元割合である労働分配率は70%前後で推移し雇用者報酬が増えていません。
バブル期に膨れ上がった雇用、設備、債務の"三つの過剰"を調整する過程でデフレ(物価の持続的下落)が経済の足かせとなり、賃金が伸びず消費を低迷させる悪循環が生じています。
この状況下にあっても企業主導型で2002年からは景気が徐々に回復し始め、デフレ脱却も視野に入り経済が正常化しつつありました。その矢先に、原油価格の高騰や米国における低所得者向け住宅融資(サブプライムローン)の焦げ付き問題の影響により、景気回復の先行きが不透明になっています。
閉塞感を打開するためには、GDPや給与所得水準の引き上げが必要です。そのためには、イノベーション(技術革新)による生産性の向上、団塊世代や女性の参加による労働力人口の確保、従業員に利益還元する企業努力などが求められています。
公明新聞:2008年1月15日













