財源はムダ削減、特会改革
NHK番組で太田代表
公明党の太田昭宏代表は7日午前、NHK番組「日曜討論」に出演し、インタビューに答える形で福田康夫首相の辞任表明や衆院解散・総選挙への対応などについて大要、次のような見解を述べた。
自公 生活防衛へ危機感共有を
【首相の辞任表明】
一、(辞任表明の受け止めについて)これからさまざまな難局がある。衆院選も1年以内にあるという臨戦状況になってくる。そういうときに強い体制をどうつくっていくかを熟慮されたと思う。
一、(公明党の動きが辞任につながったとの見方は)全く違う。定額減税や(臨時国会の)会期の問題でぶつかったといわれるが、全部、合意が形成されている。しかも、私たちと福田首相とは歴代の首相の中でも一番考え方が近い。外交であれ、生活者、消費者が大事で消費者庁をつくろうということも合意し、それが大きな柱になっている。
福田首相自身は私たちの考えに共鳴板を持っていたと思う。そういう(生活者重視の)政治に舵取りをしたいと思っていたと思う。
【自民党総裁選】
一、上げ潮派とか財政規律派とかレッテル張りはいろいろ言われるが、もう少し考え方の中身を具体的に示していく、大いなる論戦が行われるのがいい。
日本の未来をどう構成するかという中で財政再建や経済成長をしっかりやっていかなくてはいけないとか(を議論してほしい)。
【定額減税】
一、(公明党が定額減税の実現を強く主張したことについて)現在は原油高や物価高という大きな現象が庶民の生活や中小企業を直撃している。この生活防衛、生活支援の危機感を本当に持っていかなくてはいけない。
一、(自民党内に定額減税は財政再建に反するとの意見があることについて)定額減税は自民党全体と合意が形成され、やることになった。時限(措置)で生活緊急の防衛対策として、財源も赤字国債を使わないでできる方法はないかと、よく考えてやったことだ。
一、(財源については)ムダをなくす、特別会計や国からお金を出している公益法人や特殊法人などへの支出を活用すると明確にしている。財政規律とは両立できる。
一、(2011年度までに基礎的財政収支を黒字化するとの目標は)基本的に保持する立場だ。(ただし)経済がどうなっても構わないというわけではない。そうできるように経済を持っていくことが今やるべきことだ。
【衆院解散・総選挙】
一、(衆院選の時期について)総理・総裁がこれから決まる。決まった方とどういう話し合いをするかだ。今は臨戦態勢、常在戦場で臨もうというのが私の考えだ。
一、(補正予算を成立させた後の解散が望ましいか)生活防衛という点で、手が打てるものは打ちたい。補正予算はできれば成立させたい。
一、(衆院選をどう戦うか)公明党としては「生活を守る」ということが一番大事だ。緊急経済対策をはじめ生活防衛(の対策)をやると同時に、未来に向けて日本をきちっとした21世紀型の強い国家にする経済戦略、教育をしっかりやっていかなくてはいけない。
国をどうするかという責任の中には財源も入ってくる。政策としての整合性、未来への希望を持った政策が打ち出せるかどうか。財政規律と構造改革の二つの点を忘れたものをバラマキという。
一、(自民党と温度差があるとの指摘については)生活や中小企業、現場への危機感は公明党の方が非常に強い。それを共有できるかが一番大事だ。次の衆院選は当然、自公で戦うことになる。
一、(衆院選で自公両党が過半数を取った場合は)自公政権の政策と方向性が支持されたことになる。(選挙後も)自公政権でいくということだ。
サンデープロジェクトで太田代表が語る
田原 (庶民の)生活が苦しいと公明党が定額減税を言った。いろいろ取材すると、一世帯当たり5、6万円ということだが。
太田 (減税額は)決めてはいないが、10年前、特別減税があり、そこからいくと5万円とか6万円。世帯主に2万円ちょっと、扶養家族にその半分ということだ。
田原 1兆5000億円になる財源はどうするのか。
太田 最終合意にはなっていないが、財源についても単年度だから、ムダをなくしたり、特別会計の剰余金や積立金を緊急事態ということで使おうともわれわれは考えている。だから、赤字国債ではないことだけは明確にしておく。
(政府・与党で合意した緊急経済対策の中で定額減税について)税制改正(の議論)と時期を「併せて」と書いてある。その中に組み込んで、ではない。文言から言えば、税制改正という時と併せてということだから、その時に(規模や実施方法についての議論を)やるということだ。
田原 福田首相が辞めた直接の原因だといわれているが、インド洋での給油活動(継続)の新テロ特措法に、公明党が非常に消極的というか反対を示したといわれている点はどうか。
太田 よく福田首相が辞めるに当たって、公明党の重圧があったということで言われた一つが定額減税だが、これは(政府・与党で)合意している。
テロ特措法の扱いについても、われわれは給油延長に基本的に賛成だ。しかし、最初から「60日規定」(衆院の法案送付から60日たって参院が採決しない場合、参院が否決したとみなして、衆院の3分の2以上の賛成をもって再議決できるという憲法59条の規定)を前提にやるよりも、その前にもう一度、民主党と本格的な話し合いをしてはどうかというのが、私たちの提案だった。
田原 (8月中に臨時国会を9月12日召集、会期70日と決めた)日程問題で当初、自民党は9月上旬から80日間、公明党は9月下旬から60日間と言っていた。80日は長過ぎるのか。
太田 自民党の国対委員長も、9月上旬からやった場合と、民主党の党首選挙の後ということで9月下旬からやった場合という2案を出していたので、そういう点では十分話し合いの上でやったことだと思っている。
田原 民主党が特に参議院で(元公明党委員長の)矢野(絢也)さんに出てもらって、矢野問題を徹底的に追及したいと。これが嫌だから(臨時国会の会期を)短くしたいと公明党が言っているというが。
太田 全く違う話だ。会期の問題とそうしたいわゆる矢野問題とは全く関係がない。もともとこの問題は、(脅迫されて言論活動を妨害されたと)矢野さんが学会側を訴え、そして学会側が逆に(名誉棄損で)訴えているということで、今、司法で訴訟中だから、そこの場できちんと(すべきことだ)。
田原 民主党は何としてもこれを出すと言っている。
太田 誠に不見識と言わざるを得ない話だ。
星 これは矢野さん自身の話もあるし、民主党と亀井(静香・国民新党代表代行)さんもいろいろ動いているが、それが果たして本当にやるつもりなのか、一種のブラフ(脅し)としてやっているのかも、総選挙に向けた駆け引きの一つだと思う。ただ、確かに民事(訴訟)の最中に片方をどうこうするのがいいのかという議論はもちろん出てくると思う。
田原 辞任の記者会見で、福田首相は、自公政権について、決して順調でない可能性がある、不測の事態に陥ってはいけないということも考えて辞めたと言っている。
太田 ニュアンスが二種類とれるが、私は自公政権にとって順調でない可能性があって、これから解散に追い込まれるとか、いろんな難局があるから強い体制をつくるという意味だと思う。
片山 私もそう思う。自公政権という現政権がこれから順調にいかない可能性がある。野党の抵抗その他で。だから不測の事態もあり得るという意味だと思う。
田原 公明党は福田さんでは選挙に勝てないと思っているのではといわれているが。
太田 内閣改造したから、そういう点では、よく福田さんですか、ポスト福田さんですかと聞かれたが、改造した時に福田―麻生という挙党一致の体制で勝負をすると思っていたし、私と首相の間は、自民党の幹部の方以上に個人的に話をしていることが多い。
福田首相のものの考え方、中国あるいは韓国、アジア外交、世界の外交姿勢についても、特に生活者や消費者が大事だということについては、私たちと本当に一番、考え方の近いのが福田首相だったと思う。
星 24日からの臨時国会冒頭解散という議論もあるが、首相の所信表明演説、そして与野党が代表質問、予算委員会で議論してから民意を問うよう、公明党には良識を発揮してもらいたい。
太田 (臨時国会は)「生活支援国会」だと強く思っている。代表質問をし、私も発言させてもらいたい。補正(予算案)は、国民が望んでいるということで結論を出す。いつ解散になるかは分からないが、補正は私たちはやりたい。















