追加的な景気対策必要
官の不正をただし ムダに大胆に切り込む
衆院本会議で太田代表が強調
国会は2日午後、衆院本会議を開き、麻生太郎首相の所信表明演説に対する各党代表質問を行った。公明党の太田昭宏代表は、国際金融市場の混乱状況を踏まえ、「生活を守るのは公明党」として定額減税、臨時福祉特別給付金の早期実施を迫ったほか、追加的な景気対策の必要性も強調。行政のムダ対策、低炭素社会への転換、食料危機対応、安心の社会保障制度などでも政府の見解を求めた。
【生活支援】太田代表は、米国発の金融危機を踏まえ、「この緊急事態に生活を守るのは公明党」と訴え、景気不安など諸課題に自公政権で全力で取り組む決意を披れきした。
その上で、原油・原材料高が暮らしを圧迫している中で、「今、政治に求められているのは国民の生活防衛、生活支援、中小企業へのバックアップ」と述べ、赤字国債発行に頼らない定額減税、臨時福祉特別給付金の早期実施、中小企業へ円滑な資金供給を確保する保証・貸付制度の拡充を主張。米国発金融不安が日本の実体経済に及ぼす影響にも触れ、追加的な景気対策を強く求めた。
麻生首相は定額減税の財源について、「財政規律に配慮し、ご提案を踏まえ、今後検討する」と述べた。
【ムダゼロ】太田代表は相次いだ行政の不祥事に触れ、「あらゆる改革の前に、行うべきは官の不正をただし、行政のムダを徹底的に排すことだ」と強調し、ムダ一掃に向けた公明党の実績を紹介した。
さらにムダをなくすため、議員歳費の1割削減や、特別会計の見直し、公益法人への財政支出の3割超削減、全省庁のタクシーチケット廃止など公明党の歳出削減案を示した。
首相は、公益法人向け支出の削減などを検討していると述べ、「行政全般に対する国民の信頼を回復する必要がある。徹底してムダを排除する」と答えた。
【低炭素社会、食料・農業、社会保障】太田代表は太陽光発電量の世界一奪還など低炭素社会をめざす取り組みと使用済み携帯電話などのレアメタル(希少金属)回収についてただした。斉藤鉄夫環境相(公明党)は「(経済)成長と両立する低炭素社会をめざす」と述べ、レアメタル回収などに率先して取り組む決意を表明した。
食料自給率50%への取り組みについて太田代表は「39万ヘクタールに達した耕作放棄地の再生などに全力で取り組む必要がある」と指摘。地産地消や農商工連携、食育推進も訴えた。
また太田代表は低所得者の年金を上積みする「加算年金制度」の創設や、低年金・無年金対策として、「受給資格期間の短縮」「(保険料)追納期間の延長」の実現を強く求めた。舛添要一厚生労働相は「制度改善の選択肢の一つ」とし、検討する姿勢を示した。
【地域活性化・雇用対策・消費者行政】太田代表は「地域主権型の道州制の導入を積極的に進めるべき」と強調、道州制基本法の制定を求めた。
若者の職業訓練期間中の給付金制度について太田代表は、「現場の期待が大きい」として、早期実施を要請。また、首相提案の若者を支援する新法について、見解を求めたのに対し、首相は、ニートや引きこもりなどの若者を支援するため、地域レベルの支援体制の整備を含め「検討を進めていく」と積極的に取り組む姿勢を示した。
一方、太田代表は、日雇い派遣の原則禁止や長時間労働に歯止めをかけるため、「法改正の早期成立に全力を」と強調。さらに、事故米の不正転売などの再発防止策として消費者庁を早急に設置し、「立ち入り調査、販売禁止や製品の回収、相談窓口への支援を柱とする消費者安全法を制定すべき」と訴えた。
首相は消費者安全法を制定する考えを示した上で、消費者庁関連法案の早期成立に全力を挙げると述べた。
【平和外交】太田代表は、テロとの戦いは、国際社会が長期にわたり連帯して取り組む最重要課題であると指摘。日本の取り組みとして「インド洋での給油活動を継続するための補給支援特別措置法は延長すべき」と強調し、与野党の協議で合意が形成されることに期待する考えを示した。
首相は、補給支援の継続が必要と力説し、「与野党協議など行い、活動の継続の必要性について野党の理解を得たい」と述べた。















