緊急保証と"車の両輪"
民主の対応は理不尽で横暴
貸し手側を安定化
中小企業融資を円滑に
金融機関への予防的な公的資金投入を可能とする金融機能強化法改正案。11月6日に衆院で、民主党の主張を一部取り入れた修正案を可決、参院に送付したが、参院で多数を占める民主党が今年度第2次補正予算案の提出を求めて同改正案を"人質"にとり、いまだに採決されていない。
同改正案は、年末に向けて中小企業の資金繰りが逼迫する中、中小企業への融資を安定化させるため、銀行などの金融機関に公的資金を注入しやすくするもの。主に地域金融機関の資本基盤を強化することによって、貸し手側が中小企業を支援しやすい環境をつくるのが狙いだ。
すでに執行されている第1次補正予算では、借り手(中小企業)側の支援として総額9兆円規模の対策が盛り込まれ、10月末からは緊急保証制度がスタート。年末までの融資は同制度により「十分対応は可能」(中小企業庁)であり、万全な体制が整えられた。しかし、地方の金融機関の貸し渋りや貸し剥がしが後を絶たないのは、世界的な金融危機が地域経済を急速に悪化させ、貸し手側が金融の信用収縮を懸念しているためだ。
同改正案が成立すれば当然、こうした不安は少なくなり、金融システムへの安心感が増し、中小企業の資金繰りの円滑化が期待される。つまり、貸し手側の融資を安定化させる同改正案と、借り手側を支援する緊急保証制度などは文字通り"車の両輪"の関係であり、すでに実施している保証制度を生かすためにも同改正案の早期成立は欠かせないのだ。
民主党は、同改正案について「いたずらに審議を引き延ばすつもりはない」としているが、改正案を"人質"にとり、採決とはまったく関係のない第2次補正予算案の提出を求めて審議を引き延ばすばかりなのは、「極めて理不尽で横暴だ」(太田昭宏・公明党代表)と言わざるを得ない。
資金繰りに苦しむ中小企業にとっては、1日の対応の遅れが即倒産につながりかねない。それだけに改正案を1日も早く成立させ、金融セーフティーネット(安全網)をしっかりと張ることが、今、最も求められている景気・経済対策だ。















