私は公明党を代表し、麻生総理の施政方針演説など政府4演説に対し、質問を行います。
総理、新しい年は、嵐の中の船出となりました。言うまでもなくわが国は今、「100年に一度」という経済危機に見舞われ、昨年来の荒波が、本年はさらに大きな波浪となって押し寄せています。今回の経済危機は、世界同時である点、その規模の大きさ、スピードの速さ、そしてこれまで各国の経済を牽引してきた産業部門が直撃を受け、実体経済、雇用に波及している点が大きな特徴であります。
リストラ、給与・所得の減少が、消費の抑制を招く悪循環となって生活を覆い、その暗雲が人々の心さえ萎縮させている負のスパイラルに陥っています。
われわれ国民生活に責任を持つ政党・政治家にとって、まさに今が正念場であり、渾身の力を込めて、この難局に立ち向かう決意が必要であります。平時の経済対策ではない、危機感を持った「非常時の経済政策」の断行を強い決意でやり抜かねばなりません。
総理、政治の出番であり、仕事をする時であります。金融政策・財政経済政策を総動員する、腹を決めて体を張って庶民の生活や中小企業、雇用を守りバックアップすることに全力を尽くす時であります。
仏の哲学者・アランは「悲観主義は感情のものであり、楽観主義は意志のものである」と言い、またベルクソンは「問題は正しく提起された時にそれ自体が解決である」と言っております。総理はこの経済危機をどう認識しているか。そして「日本が世界で最も早く不況を脱出する」という発言の経済戦略と決意を伺います。
まず緊急対策の柱であります。私は、現下の厳しい経済状況を打開するためには、緊急に総動員すべき対策として、
第1に、国際協調を含めた政府による機動的な金融対策と日銀による金融緩和政策、
第2に、積極的な財政出動や減税等を通じた内需の拡大、
第3に、雇用対策や中小企業支援、社会保障支援など万全なセーフティーネットの構築が必要であると考えます。こうした緊急時の対策を、力強く、切れ目なく打っていくことが必要です。それには、75兆円の景気対策を盛り込んだ、第1次補正、第2次補正の実施と、21年度予算の早期成立が必要です。
同時に私は、この再生に向けた3年間が、単に大津波をくぐり抜けたという防衛的、守りの3年間であってはならない。ピンチをチャンスとし、冬は必ず春となる。苦難の3年間は、新しい成長の力を蓄え、明確なビジョンのもとで新しい日本の姿が見えるスタートの時にすることが大事であると考えます。
未曾有の危機に過去最大の施策
生活防衛のための緊急対策 (雇用・中小企業・生活支援)
当面する重要課題について、質問いたします。
未曾有の経済危機の中で、緊急にやるべきは、「雇用であり、中小企業であり、家計への生活支援」です。
まず、雇用対策です。本年3月末までに、12万人以上もの非正規労働者が職を失うとの数字もあり、悲痛な叫びが聞こえます。
この危機に与党として、3年間で2兆円規模、160万人の雇用維持・創出を進めるという過去最大の対策を決定しております。
第1に雇用をいかに守るか。中小企業が従業員を休業させた時、賃金等の8割を助成する「雇用調整助成金」があります。これを適用対象をはじめ、より使いやすい仕組みにするよう、ぜひ改善していただきたい。
第2はセーフティーネットの強化です。非正規労働者の雇用保険の適用拡大をはじめ、離職時に社員寮等を出て、住居を失う方に対し、年末から始まっている1万3000戸の雇用促進住宅の活用や住宅生活資金の貸し付けなど政策手段を総動員すべきです。
そして、第3に雇用をいかに創るか。これが最大の眼目です。
今後、過去最大4000億円の雇用創出の基金や1兆円の地方交付税増額によって、雇用創出に全力を挙げますが、その際、わが国の将来像を見据え、特に医療・介護、子育て分野、環境、農林水産、観光などの各分野への戦略的な雇用創出を強く求めます。
例えば、「環境」では、環境ビジネスの成長を図り、「農林水産」では、農商工連携による地域ブランドの戦略的展開を推し進める。「医療・福祉」では、高齢社会に対応した集中した人材の確保が必要です。
その際、ハローワーク等の支援する側の「人」の確保、資格や技能の取得に対する「経済的支援」、そして働く「場」の提供、この三つを戦略的に展開することです。
労働者派遣法については、派遣元・派遣先の責任を明確にし、法律に定めるなどセーフティーネットをより強化すべきです。以上の項目について総理のご決意を伺います。
中小企業支援
中小企業支援について申し上げます。
経済悪化の影響が真っ先に及ぶのは中小企業であり、貸し渋り・貸し止めへの悲鳴、そして「11月から仕事がめっきり減った」という声に、対応をすべきです。
融資について、昨年10月末直ちにスタートさせた緊急保証制度の実績は、すでに23万件超、保証金額は5兆2700億円(1月29日現在)を超え、前年度比約30倍となり、多くの中小企業金融の下支えを実現してきたところであります。
その上で、今、緊急にやるべき中小企業支援を3点申し上げます。
第1は、公的金融によるさらなる支援。
第2は、民間金融機関による既往債務の柔軟な対応。
第3は、経営支援態勢の強化です。
まず、日本政策金融公庫等において、セーフティネット貸付の金利を引き下げ、さらに、一度返済して改めて貸し出しをする「折り返し融資」等、既往債務を含めた借り換えに柔軟な対応を求めます。また、モラルハザードを防ぎつつ、借り換え保証制度の利用を促し、外部環境の激変から中小企業を救済すべきです。さらに、中堅企業や上場企業についても一定の要件を満たした場合に、資金調達を容易にする危機対応業務等の強力な推進も求めておきたいと思います。
第2に、既往債務の条件緩和や、ロールオーバー(手形の切り替え)が必要となる資金の継続的融資等に、民間金融機関が積極的に取り組める環境整備に、関係省庁のもう一段の取り組みをお願いしたい。
第3に、各地の商工会や商工会議所、また経営指導員へのバックアップ。さらには、関係省庁、地方自治体、日本政策金融公庫、信用保証協会など、総がかりで経営支援に当たる一層強固な態勢づくりに着手すべきです。
そして、最も重要なのは中小企業の仕事の確保です。後ほど申し上げますが、わが国の将来展望を戦略的に進める果敢な社会資本整備等の実行で、中小企業の仕事を大胆に創出すべきと考えます。総理、中小企業を守るために、ぜひとも一緒に闘いましょう。以上、総理、並びに経済産業大臣の答弁を求めます。
生活支援(定額給付金、減税、子育て支援など)
生活支援策について、お伺いいたします。
所得が伸びない、一方で生活に必要な物価は高い、その中で、貯蓄を取り崩し、切りつめて切りつめて切りつめてやりくりをしている。これが庶民の生活であります。
そうした状況の中で、特に、定額給付金は、家計に対する生活支援及び個人消費に刺激を与え景気を下支えする重要な政策の柱であります。
私自身、現場で話を聞けば聞くほど、給付を心待ちされていることを実感します。
定額給付金は、これまでの国会審議でも明らかな通り、定額減税を基本にその効果が及ばない世帯に対しては給付を行う、給付を付けた減税であり、世界の潮流である「給付つき税額控除」の先取りであり、まさに「減税」なのであります。
この経済危機の中で、世界各国は、家計への減税政策を打ち出しており、例えば、オバマ大統領は総額28兆円の減税を表明。減税が世界的な流れの中で、定額給付金に反対する野党の主張は、結局、家計への減税政策の否定と同じではありませんか。
2兆円あるなら、学校の耐震化に使ったらいい、雇用対策に使ったらいい、子育て支援などに使ったらいいという人がいます。まさに今、全部やっています。だから、大規模な75兆円の景気対策を打っている。あれかこれかではない。あれもこれもやらなければこの100年に一回の危機は乗り越えられないという危機感を持つことだと私は思うのです。
さて、今後の定額給付金の実施に向けては、地域経済の活性化、商店街の振興などにつながるような地方自治体での知恵・工夫を最大限尊重し、サポートすべきです。定額給付金に対する決意と併せ、総理の明快な答弁を賜りたい。
その他、生活支援として、減税や子育て支援、高齢者支援なども重要です。
減税では、住宅ローン減税を過去最大規模まで拡充するとともに、自動車の取得税と重量税も3年間、低公害車について税率を大幅に減免します。
子育て支援では、出産育児一時金の拡充とともに、妊婦健診は14回分すべて無料化します。また、高齢者医療は、70歳から74歳の医療費窓口負担1割の据え置き、75歳以上の被扶養者が支払う保険料負担のうち9割軽減の継続を講じるなど、セーフティーネットの拡充・強化を図っております。
これら施策は、速やかに実行に移すべきと考えますが、総理の決意を伺います。
日本救うビジョンと希望の戦略
難局を打開し、「新たな国づくりへ挑戦」
わが国の将来展望"5つのアジェンダ"
次に、この経済危機を乗り越えるなかで、明確なビジョンのもとで築かれる新しい「日本の姿、かたち」が見え、スタートさせることが重要です。
私は、環境、社会保障、農業、社会資本整備、そして人間の根源にかかわる教育の五つの分野におけるわが国の将来展望、すなわち日本を救う「希望の戦略」について、言及したいと思います。
まずは、環境・エネルギー分野です。
公明党は、これまでも環境問題を最重要課題として取り組んでまいりました。世界各国が厳しい経済状況に直面している今こそ、環境・エネルギー対策を未来への投資と捉え、新たな需要と雇用の創出につなげていくべきです。「緑の社会」への構造改革、グリーン産業革命であります。
「グリーン・ニューディール」を掲げるオバマ大統領の登場によって、世界は「低炭素化競争の時代」に突入いたしました。「化石燃料社会から太陽光などクリーンエネルギー社会」への大転換が図られようとする今、日本がその先頭に立ってリードすべきであり、公明党は環境産業活性化のため、3年間で10兆円規模の投資を行い、今後5年間で100兆円規模の市場を形成し、200万人超の雇用を実現しようと主張いたします。
わが国には、ハイブリッド自動車、高効率燃料電池をはじめ、世界に誇る環境・省エネルギー技術があります。こうした分野への積極的投資、環境に配慮した地域づくりなどを進め、新たな成長につなげていく意志が必要です。さらに、太陽光発電の世界一奪還、全小中学校への設置などを目指すとともに、住宅の断熱化、省エネ家電の普及、電気自動車・次世代自動車の開発・普及、産業の省エネ環境投資の税制や金融を含めた支援など、思い切った施策を講じていかなければなりません。
政府としてどう取り組もうとされているのか、総理並びに環境大臣にお伺いいたします。
今年は、地球温暖化の解決に向け、ポスト京都議定書の枠組みが決まるCOP15が開催される重要な年です。わが国がリーダーシップを発揮するためにも、野心的な中期目標を打ち出すことが必要です。中期目標の在り方、並びにその検討スケジュールについて、総理並びに環境大臣のご見解を伺います。
(2)安心の社会保障制度の確立(医療・介護・年金)
地域・救急医療の充実と介護人材の確保
二つ目に、国民生活の安心を支える社会保障制度の再構築です。
総理、医療の現場、とりわけ地域住民の医療を支えている中小病院の医師不足は深刻であります。これらの病院に対する医師確保への支援とともに、過酷な勤務で救急医療や産科医療等を担っておられる医師に対し、財政支援を早急に実施すべきです。
一方、子育て中の女性医師が勤務できるような環境整備も重要です。また、診療報酬改定によって大病院に看護師が集中した結果、中小病院では看護師不足も深刻です。空きベッドがあっても救急患者を受け入れられない事態を早急に是正すべきです。
21年度の医学部定員が693人増員されました。医師不足問題解決への大きな一歩ではありますが、問題は増員分も含めた8486人の医学生をどのような医師に育て上げ、産科、小児科などの不足する診療科や医師不足地域の医療に貢献する人材育成の道筋を確保していくかであります。
救急医療においては、なお一層のドクターヘリの配備やドクターカーの機能的運行が重要であり、強力に推進すべきです。一方、救急患者、とりわけ母体搬送の受け入れで各地に深刻な事態が相次いでいます。受け入れ可能な病院を把握し、円滑に搬送できるよう、地域の救急拠点病院に管制塔機能の整備や、総合周産期母子医療センターにコーディネーターを配置することが重要だと考えます。
併せて、電話相談の充実や地域の開業医の参加等の取り組みが行われていますが、着実に進めるべきです。
介護について申し上げますが、ようやく介護報酬が3%増額改定されることになりました。ただ、実際に従事者の賃金にどれほど反映されていくのか、生涯設計が可能な給与体系が確立されるよう、真剣にフォローアップすべきであります。
また今後、他業種から介護分野への就業者が予想されますが、介護資格取得に対して、訓練費用とともに当面の生活費など万全の配慮措置を講ずることを求めます。
以上の諸点について総理、関係大臣の見解を伺います。
年金記録問題について一言ふれます。紙台帳とコンピューターの記録の照合を急ぐとともに、記録が回復した方にできるだけ早く正しい年金額を支給できるよう業務体制を補強すべきです。厚生年金の記録改ざん問題については、徹底した調査と責任追及を強く要請します。
緊急の課題について申し上げましたが、今後、国民が安心して暮らしていけるためには、医療、介護そして年金の制度の機能強化を図っていくことが重要です。
そして、社会保障の再構築について、国民に分かりやすいビジョンを示すべきと考えますが、総理の見解を伺いたい。
(3)農業の構造改革(農地の再生)
構造改革で強い農業創出へ
そこで、3点申し上げます。
第1に、「貸しやすく、借りやすい」平成の農地改革の推進です。
これからの農地改革のカギは、所有者主義から、利用者主義への制度転換です。経営感覚の優れた企業などの積極的な農業参入を含め、意欲ある担い手の元に農地の集積を進めることが必要です。
第2に、耕作放棄地等を含めた農地の再生と活用です。
私も地方に足を運び農業についての地元の方の声を聞いてまいりました。
使われていない農地を再生し最大限活用するために、麦や大豆、米粉用米や飼料用米を生産する農業者へ思い切った支援策を実施すべきです。
第3に、農家の所得向上と雇用拡大です。
後継者不足の農業において、農家の所得向上による若者の農村就労を促進させる必要があります。農商工連携や地産地消の推進をさらに加速させること、生産流通体制の改善や販路拡大による所得向上対策を積極的に推進すべきです。
以上3点について総理のご見解を承りたい。
(4)未来志向型の「社会資本整備の推進」
四つの視点から必要な公共事業の先行投資を
第4に、社会資本整備の推進についてであります。
私は、日本の将来を見据えた時、わが国の港湾や空港のハブ機能の低下などに大変な懸念を持ちます。今こそ、世界の競争に勝ち抜ける社会資本整備を大胆に行うべきです。ムダな公共事業は削る、そして必要な公共事業は前倒しでやるという、強い意志を鮮明にすべきです。未来志向型の社会資本整備への先行投資を大胆に行うことで、成長の基盤をつくり、併せて雇用の確保を図るべきです。この社会資本整備への先行投資につき、四つの視点を提起します。
第1に、少子高齢社会に対応するため、道路や鉄道のバリアフリー化など、高齢者や障がい者に優しい街づくりをさらに展開。また、住宅政策と福祉政策の連携を強化し、高齢者が安心して生活できる居住環境を整備すべきです。
第2に、国民の生命を守るため、通学路や生活道路の安全確保、住宅や学校・病院・橋・下水道施設などの耐震化を加速度的に推進すべきです。
第3は、アジア経済を牽引するため、羽田の24時間化など国際航空機能の拡充や、アジア主要港を凌ぐスーパー中枢港湾の整備などを含めハード、ソフトにわたるアジア・ゲートウェイ構想を実現。情報通信技術等によるイノベーションの推進。また、これらを結び、"命の道"ともなるべく全国各地の主要幹線道路の前倒し整備など、未来を志向した国家的プロジェクトに取り組むべきです。
第4に、太陽光発電の導入や交通施設の省エネ化など、環境先進国家を目指す社会資本整備に着手すべきです。
以上の視点による社会資本整備の推進につき、総理のご所見を賜ります。
(5)日本の未来を決定する「教育改革」
教育力の回復と若者支援策の拡充
最後に「人材で立つ」日本にとって、教育が重要であります。
教育の深さこそが日本の未来を決定すると私は思います。かつて司馬遷は史記の中で「国の衰亡は戦乱等によるものではない。人間の基本を失った時に起きる」として「本を失う」と表現しました。すなわち国の基本は人であり、地域総がかりで人を育てる教育が実現されていかなくてはなりません。そのために第1は、社会全体が本来持っている教育力の回復です。例えば3年以内にすべての小・中学校を支援できるように学校地域支援本部を増加させるなど学校・家庭・地域が協力するためのシステムを刷新する必要があります。
第2に、学校におけるキャリア教育・職業教育などの抜本的な充実です。
社会に出ていく子どもたちに学校段階から生き抜く力を身に付けさせるという観点から、教育制度全体を再構築しなければなりません。
第3は、何と言っても、教育の基本は教師と子どもたちの信頼の師弟関係の構築です。そのため教師が子どもたちと向き合う時間を確保できるよう、教職員定数の大幅増などに取り組むべきです。
また、職業教育の充実のため、高校を中心とした「実務家教員」の導入や、スクールカウンセラーなど専門家の積極的な活用も不可欠です。学校で必要な人材の「量」と「質」を充実させるために、新たな「教育マンパワー政策」を打ち出すべきです。
第4は、教育費負担の軽減です。子どもたちが安心して学び続けるためには、幼児教育から義務教育、高校教育、大学、大学院にいたるまで、予算・税制両面にわたる教育費負担の軽減措置が必要です。
最後に私が強調したいことは、教育とともに、またその中にもあると思いますが、若者へのバックアップという視点です。ニートやフリーターからの脱却も含め、今こそ国は総力を挙げ、若者が希望を持てる社会を築かねばなりません。そういう意味で現在、作業が進められている、「若者支援新法」の早期実現を求めるものであります。
以上、50年、100年後の日本を見据えたわが国の教育改革への提案、若者支援の在り方について、総理のお考えを伺います。
効率的な政府で国民信頼の行政
地域主権型道州制の導入及び行政のムダゼロへの取り組み
今後目指す国のかたちを考える場合、今求められることを二つ指摘したい。
それは、地域主権型道州制の導入と、行政のムダゼロへの取り組みであります。
私は、地域主権型道州制の導入により、国のかたちを変え、21世紀にふさわしい効率的な政府を確立するために、自立しエンジンを持った「地方政府」の確立により、地域が活性化し、日本全体が元気になると考えます。
総理。ぜひ、地域主権型道州制の導入に向けて、立法化の措置を含め、具体的な道筋をつけていくべきと考えます。ご所見を賜りたい。
今、国民が行政に一番望むものは何か。それは、「税金のムダ遣いは絶対に許さない」ということであります。国会議員と官僚。まず隗より始めよ。公明党は今後も、行政のムダに切り込み、国民から信頼される行政の確立に向けて、全力で取り組んでまいります。その観点から、4点提案します。
第1に、特別会計のさらなる改革です。
21年度予算では、特別会計の支出について、事務・事業をゼロベースで見直し、約1・2兆円削減しました。今後も、さらに大胆に見直し、"兆円単位"の削減に踏み込むべきです。また、特別会計の剰余金・積立金を積極的に活用するべきです。
第2に、これまで会計検査院が不当と指摘した約130億円。公明党が調べ上げました。この130億円が放置されてきた問題について、政府は即刻全額返還するべきです。会計検査院が毎年度厳しくチェックできるよう、私たちは、会計検査院法等の改正を議員立法で今国会に提出いたします。併せて、「裏金づくり」など公務員の不正経理を厳しく罰するため、懲戒・刑事処分など責任追及を厳格化する「不正経理防止法案」を提出いたします。
第3に、わが党が言ってきた、「事業仕分け」の実施であります。
政府の有識者会議である「行政支出総点検会議」を存続・強化させるとともに、国の事業の要否を民間の視点で仕分ける「事業仕分け」を実施すべきです。
第4に、官民の癒着や利権の温床ともなる天下り、特に公務員OBが天下りを繰り返す、いわゆる「渡り」については到底認められるものではありません。例外なく禁止すべきと考えます。
以上の提案を含め、今後行政のムダにどう切り込んでいくのか、総理の決意をお伺いしたい。
アジア版ニューディール政策を
平和・外交
(米オバマ新大統領の誕生、さらなる日米関係の構築への姿勢)
最後に日本外交の課題について伺います。総理。金融危機や世界同時不況など直面する重要課題の解決に向け、オバマ新大統領との日米首脳会談の早期実現を求めます。
特に現在の経済危機に対応するには、世界各国の金融・経済両面にわたる協調が不可欠です。G7、G20をはじめとして、総理は精力的にその推進に努力してくださいましたが、さらなる緊密な日米の連携が必要です。
また世界は今、経済危機のみならず、テロとの戦い、地域紛争、核の問題、貧困、気候変動など、グローバルな諸課題が山積しており、この解決のためには、世界をリードしゆくより高い次元での日米関係を構築していくことが重要です。総理の考えを伺います。
(アジア各国との連携強化)
欧米などの資金の引き揚げ、金融収縮の事態に対し、私は、アジアを先導役として、世界経済を成長へと導くために、日本とアジアが結束して危機に対処する戦略を「アジア版ニューディール政策」として、総理にこれまでも提案してまいりました。昨年11月の金融サミット以降、年末の初の日中韓首脳会議、そして過日の日韓首脳会談など、総理は迅速に各国との連携に行動されたと評価しています。総理の決意を伺います。
(拉致問題について)
拉致問題の解決に向けては、昨年8月の日朝実務者協議で合意した北朝鮮による再調査の履行が最重要ですが、一向に進展の兆しが見えません。米国新政権の誕生という変化を機敏に捉え、今後、北朝鮮の核、拉致問題にどのように取り組むのか総理の見解を伺います。
(海賊問題への対応「基本的な考え方」)
ソマリア周辺海域における海賊対策については、国連海洋法条約等に即した新法の成立までの応急・時限的な措置として、現行法の枠内で海上保安庁及び自衛隊が連携して対処すべきことを、先ごろ与党から政府に申し入れたところであります。その取り組みに従って、政府としては、国会報告をルール化し、具体的な計画を策定して国民に示すとともに、海上保安庁と自衛隊の共同訓練を公開するなど、国民の理解を得られるよう積極的な努力をすべきと考えますが、総理の見解をお尋ねします。
以上、当面する重要課題について申し上げましたが、未曾有の経済危機を克服し、日本の未来を切り開くための総理のリーダーシップを強く望み、私の質問を終わります。















