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中央公論(3月1日号)グローバル経済と共生できる 日本を救う五つの処方箋

中央公論(3月1日号)インタビュー記事

 

総選挙の争点・庶民生活を守る覚悟が自民・民主にはあるか

 

グローバル経済と共生できる
日本を救う五つの処方箋

太田昭宏/衆議院議員・公明党代表


  政治は"本"に帰るべき
  「春秋の中、君を殺すること三七、国を滅ぼすこと五二、諸侯奔走してその社稷を保つを得ざる者、勝げて数うべからず。そのゆえんを察するに、みなその本を失えばなるのみ」。
国が滅ぶのは偶然などではなく、為政者が人間の基本を失うからだ――。『史記』の有名な一節である。私は以前から、時の政治状況に対する党や自分自身の姿勢を述べる際に、この司馬遷の警句をたびたび引用してきた。だが、今ほどこの言葉の持つ重みを認識せざるをえない時代は、なかったように思う。

 米国発の大不況が世界を被い、日本経済も深刻な打撃を受けている。景気はかつて経験したことがないような規模とスピードで失速を続けており、雇用に及ぼす影響は甚大である。
  このような危機的状況に立ち至ったにもかかわらず、日本の政治は迷走を続けている。参議院で多数を占める野党・民主党の、政権奪取が唯一の目的であるかのような戦術が大きな原因であることは論を待たないが、いずれにせよ政治が「本を失」った状態では、国民の政治不信は増幅し危機はますます進行してしまう。もう一度、政治家が人間の基本、原点に立ち帰る必要があると痛感する。
  そもそも、政治家が基本に据えるべきものとは何か。常に生活の現場を直視しながら、「誰をどのように守るのか」から発想することであり、「誰」とは「庶民・低所得者層」であるという点で、私の考えは一貫している。

 わが国の所得税の課税最低限は、夫婦に子ども二人の給与所得者で三二五万円。ところが、国税庁の調査では年収三〇〇万円以下の人が年々増加し、二〇〇七年には一七五〇万人超に達している。同二〇〇万円以下の人だけでも一〇〇〇万人を超えるのだ。ちなみに生活保護の平均的な年間受給額は二四五万円(平成一八年度)である。
  近年のデフレ経済の中で、低所得者層・貧困層は急速に増えている。そこに経済の根幹を揺るがすような地震が襲い、さらにこれから大津波がやってくる可能性が高い。庶民の生活を守り建て直すことに、政治が心血を注がなかったら、日本は本当に大変なことになってしまう。
  ではどのように守るのか。その具体論の前に、一つだけ述べておきたいことがある。今回の経済危機は、米国の金融危機に端を発し、それがグローバル経済の波に乗って世界中に拡散したものだ。この事実をもって、「反グローバリズム」「反市場経済」を標榜する傾向も世界に強まっている。しかし、我々はその立場をとらない。
  国内でも「小泉構造改革の負の遺産」が現状を招いたという論調があるが、改革の前に経済のグローバル化、あるいは少子高齢化といった社会の構造変化が急速に進み、そうした現実とどう対峙するのかが問われているというのが、私の現状認識である。グローバル経済と一線を画すのではなく、それと共生する"たくましい日本経済"を創出していかなければ、未来はないと考える。
  「グローバル経済との共生」は、「内需」という概念の拡大と言ってもいい。中国やアジア市場、もちろん欧米も「距離のある国内市場」ととらえて、積極的な生産、市場開拓に乗り出せるよう、政治が必要なサポートを行うのである。未来を見据えた、真にグローバルな視点こそが今求められているのではないだろうか。

 はなはだしい危機感の欠如
  にもかかわらず、この間のマスコミ報道や目先の政争に明け暮れる政治家の発言は、あまりにも瑣末に過ぎるというのが私の実感だ。内向きの発想をしていても、現在の危機を脱することはできまい。
 例えば、年初には「派遣村をどうする」といった質問を、私も毎日のように受けた。雇用の確保は喫緊の課題である。住む所さえ失った人たちを救わなければならないのは当然で、私自身もそのために奔走している。厳しさを募らせている国民生活へのサポートも、資金繰りに苦しむ中小企業への緊急対応も、政治が目を向けなければならない課題であることは言うまでもない。
 ただ、今日、明日のことばかりを騒ぎ立て、近視眼的な対症療法を探すのに躍起になっているだけでは、まったく不十分である。麻生首相が言われた「日本経済は全治三年」という見立ては正しいと思う。今の危機を早期に打開する特効薬などないと腹を括るべきだ。将来の成長の礎をどこに置くか。どうやって「日本再生」を図るか。グランドデザインについて、もっと活発な論議が行われるべきだ。現在の危機は、日本経済があるべきモデルチェンジを図るチャンスでもあるのだから。
  今は"非常時"であって平時ではない。昨年前半までの「平時」に主張されていたレベルの「上げ潮政策」「財政出動」「財政再建」といった経済政策は、かかる事態に際しては無力である。マスコミにしても一部政治家にしても、「非常時の発想」、危機感を著しく欠いていると言わざるをえない。
  三年後、大津波を乗り越えた後に、頭上に青空が広がっているのか、それとも依然として霧が晴れない状況を余儀なくされるのか。今がわが国の将来にとって極めて大事な時期にあることを、今一度心に銘記すべきである。

 一〇兆円規模の景気対策を

 これも危機感欠如の表れなのか、「一〇〇年に一度の危機」などと叫びながら、「では何が起ころうとしているのか」が政治家の口から具体的に語られることはほとんどない。日本経済の処方箋を書くためには、まず病状を正しく知ることが重要である。
 サブプライム問題は、欧米を中心とする金融機関の過剰融資の整理と言い換えてもよい。メガバンクが資産売却に走り、結果、世界同時株安、それも大幅な下落という事態を招いたばかりでなく、ドルを基軸とした国際通貨体制をも揺るがしている。一方、過剰融資の整理は急激な信用収縮をもたらした。信用の上に成り立っていた米国の個人消費をはじめ、世界の投資や消費を冷まし、景気は一気に落ち込んだ。
 さきほども述べたように、今回の経済危機の特徴は、落ち込みの度合いが深くスピードが速く、かつグローバルに影響が拡大していることだ。当初、欧米に比べて金融機関の打撃が軽微だった日本への影響は限定的との楽観論もあったが、「外需」が予想を超えて失速したこともあり、昨秋以降、実体経済が目に見えて悪化しているのは、ご承知のとおりである。そして、「大津波」はこれからやってくるとみるべきだ。
 あるシンクタンクの予測を紹介しよう。
  まず世界経済だが、世界の金融機関による過剰融資は一五兆ドル存在し、これを削減することによるデフレ効果は七兆ドルとなる。ただ、公的資金の投入による金融救済で、三兆九〇〇〇億ドルに縮小される見通しだ。また、株価下落で時価総額は二五兆九〇〇〇億ドルの減少が発生し、逆資産効果は四兆ドルと試算される。
  各国の財政刺激策二兆ドルがあっても、世界経済に及ぼすデフレ効果(需給ギャップ)は五兆九〇〇〇億ドル、対GDP比にして九・三%という莫大な金額に上る。これは、世界全体で四兆ドル程度の追加財政刺激策がないと、三年間は一%成長に陥ることを意味する。過去三〇年間の世界景気の平均成長率が三・八%だったことを考えれば、いかに「津波」の規模が大きいか想像できるだろう。
  では、二〇〇九年の日本経済はどうか。プラス面からみよう。円高および国際商品価格の下落に伴う交易条件の改善効果が一三兆円、景気対策で一二兆円、それに資本流出の減少で一一兆円、合わせて三六兆円の改善が見込める。その半面、株価下落による逆資産効果で二四兆円、円高は当然輸出の減少を招き、その分が一八兆円、信用収縮が一〇兆円と、合計五二兆円が?吹き飛ぶ?ことになる。
  差し引き、一六兆円、対GDP比三%のマイナスが発生する計算となり、現状をこのまま放置すれば、〇八年度はマイナス一・七%成長、〇九年度もマイナス二%成長程度が避けられない。一方、もし一〇兆円規模の公共投資を追加した場合は、〇九年度はプラス一%成長、一〇年度には二%成長に回復できる。わたしは昨年末から、「二〇一〇年度までに一〇兆円規模の景気対策が必要だ」と主張しているが、これが一〇兆円の根拠である。
  グランドデザインは、こうした現実を踏まえて論議されるべきであろう。目先の出来事にのみ右往左往するのではなく、「必ずや成果の現れる三年」にしなければならない。
  では、成長路線を取り戻すために追加投資を行うとして、どういう分野に資金を投入すべきなのか。我々公明党には「五つのシナリオ」がある。

 日本再生の五つのシナリオ
 第一は、環境技術立国。「緑の社会への構造改革」である。米国のオバマ新大統領は「グリーンニューディール政策」の実行を表明し、従来どちらかというと環境問題に対して冷淡だった政策からの転換を明確に打ち出した。欧州をも巻き込んだ「低炭素化競争」が本格化するだろう。省エネで先行し、高い環境技術を持つわが国こそ、その先頭に立たなければならない。
 私は今年を、「石油を中心とする化石燃料社会」から「太陽光社会」へのダイナミックな転換に向けた、スタートの年だと位置づけている。長年トップを走ってきたわが国は太陽光発電の導入量で、近年その座をドイツに奪われたのは残念なことだ。わが党出身の斉藤鉄夫環境大臣も、「ぜひとも世界一を奪還する」と意気込んでいる。
  二〇三〇年に現在の四〇倍という太陽光発電の導入量に関する政府目標を達成するためには、太陽電池パネル購入費を除いて五兆七〇〇〇億円?六兆五〇〇〇億円程度の経費が必要とされる。こうした措置やパネル設置の意欲を高めるための補助金の拡充などの思い切った施策を実行に移すことで、政府目標の前倒しを目指すべきだ。それは、新たな内需や雇用の創出に結びつくはずである。
  第二のシナリオは、社会保障の充実である。昨今の医療・介護難民の増加といった不安を払拭するためにも、また高齢化社会への対応という意味でも、避けては通れない課題である。
  医師不足の抜本的な解消にはやや時間を要するが、看護師や介護福祉士に関しては、資格取得や就労支援などの支援体制を強化することで比較的速やかに増員が可能である。この三年間で集中的に財源を投入し、大幅な人員増を目指すプランは検討に値するはずだ。医療格差の是正などとともに、やはり新規雇用の創出が期待できよう。
  わが国同様、少子高齢化に直面するフィンランドの政策は参考になる。彼の国では介護問題をハイテクで乗り切るという明確なビジョンのもとに、理系重視の教育などに取り組んでいる。実際、介護ロボットが現場で活用され始めているのだが、実はその開発に日本人技術者が大きく貢献しているそうだ。わが国はロボット技術に関しても世界トップレベルにある。国内でももっと実用化が促進されていいだろう。
  第三は、日本農業の再生である。「食の安全」にも絡んで、食料自給率の低下が問題になっている。耕作放棄地に象徴される農業の衰退に歯止めをかけるためには、まず「自作農主義」から脱皮し、「借りやすく、貸しやすい農地」を実現する法改正が行われなければならない。そのうえで、減少の一途をたどる農業従事者の確保に向けて、大都市圏から農村部に数万人規模の人口移動を喚起するぐらいの国家的なプロジェクトが必要なのではないか。

 「公共事業悪玉論」を超えよ
 第四に、教育の再生に真剣に取り組むべきである。
 結局のところ、今回の金融の暴走を止められなかったのは、人間の過剰な欲望だ。二宮尊徳の、「経済なき道徳は寝言である」「道徳なき経済は犯罪である」という指摘が現実のものとなってしまったのである。人間の基本に立ち帰るべく、教育を再構築すべきである。外から「愛国心」を強制するようなやり方には反対だが、人間としての土台をしっかりさせる教育を施さなければ、今の社会や経済の歪みを根本的に是正することは難しいと感じる。
 前述のフィンランドでは、小学校から大学まで教育費は無料。誰もが学べる環境を整えたうえで、理系にシフトした教育を実施している。日本に同じやり方を導入せよというのではないが、教育に関してもやはり国として目指すもの、確固たるビジョンが求められるし、そのために必要な投資が大胆に行われるべきだろう。
 第五として、「悪玉論」を超えた公共事業の促進を提起したい。無駄な公共事業は止めるべきだし、景気が悪いからとにかく公共投資を増やせというのでもない。有益で目的が明確な公共事業に、すぐに着手すべきだというのが我々の主張である。
 例えば、北海道から海外に旅立つ時、従来は羽田から成田という経路が当然だったのに、最近は直接韓国に飛び、そこを経由して他国へ出掛ける人が少なくないと聞く。ハブ空港の座を他のアジア諸国に奪われているのである。こうした事態を打開するために、羽田の「二四時間化」を実現したり、成田 - 羽田間をリニアなどの高速鉄道で結んだりするというのは、日本が生き抜くための投資ではないだろうか。
 「悪玉論」の象徴である高速道路に関しても、東九州や山陰、東北日本海側をはじめ、整備を急ぐべき地域は少なくない。高齢社会に対応した公共施設のバリアフリー化なども、必須の案件だ。やるべきことは数多い。シャープにかつ速やかに実行すべきである。

重要なのは低所得者層対策
 働くこと、職があることは人間の生きる基本である。冒頭にも述べたが、この大元のところが脅かされる事態は、看過できない。格差問題も、実は「世代内格差」、すなわち雇用環境の違いから発生していることが多い。
 雇用を安定させるためには、経済発展を図る必要がある。そのためのビジョンは今述べた。加えて求められるのは、従業員への還元を増やすこと、つまり労働分配率の向上である。ドイツやフランスなどでは、企業利益を労使で分け合う動きが活発だが、わが国では、成長の果実は昨今は内部留保や株主還元に優先的に充填される傾向が強い。大企業には、この点の是正を促していかなければいけない。
 収入が減り、あるいは失業状態に追い込まれる人が増えれば、当然税収は減る。生活保護世帯が一気に膨らめば、社会保障体制にヒビが入る可能性だってある。厚生労働省は〇九年度予算案において、生活保護の国庫負担金に当初ベースで過去最高の二兆円台を計上しているが、今後の雇用動向によっては追加補正を迫られる情勢だ。低所得者対策は急務なのである。
 こうした人たちの所得を向上させることは、消費を増やし、ひいてはGDPの底上げにつながる。そのために、党として(1)非正規労働の若者の正社員化促進(2)女性の労働市場への参加、復帰の促進(3)高齢者雇用も含めたワークシェアリング――の速やかな実現を訴えていきたいと考えている。

 危機感を欠いた「定額給付」議論
 総理にはさらに踏み込んでほしい
  私は、「日本経済は全治三年」「日本がアジアや世界で果たすべき役割は大きい」といった基本認識で、麻生総理と一致する。引き続き、内閣を支え、責任ある政策を実行していかなければならないと考えている。そのうえで総理に望みたいのは、もう一歩踏み込んでメッセージを伝えていただきたいということだ。本意が伝わらないために何かふらついた印象を与えているのは、まことにもったいないと思う。
  例えば「定額給付金」問題。世界各国で導入されている、「減税」と「給付」を組み合わせた「給付つき税額控除」の先取りというのがその本質であり、経済効果は証明済みである。「生活支援か、消費拡大のためなのか」などというのは、まさに空論の極み。低所得者層にとっては支援そのものであり、それは確実に消費に結びつくのだから。総理もそうした点を、はっきりと述べるべきだと感じる。
  給付金について敷衍させてもらえば、生活の現場からは「早く支給してほしい」という、悲鳴にも似た声が聞かれる。「年収何千万円かのニュースキャスターには関係ないかもしれないが、私たち庶民にとっては明日にでもほしいお金だ」と、切々と生活実態を訴える手紙を下さったご婦人もいる。「減税」ならいい、「給付」はバラマキだという考え方が、私には理解できない。
  オバマ大統領は二八兆円の減税とともに、二年で七〇兆円に上る景気刺激策を実行すると表明している。先日会った中国の要人は、鉄道や道路などのインフラ整備に五七兆円を投じると語っていた。英国も昨年、消費税引き下げという思い切った施策に踏み切っている。現状は「あれかこれか」ではなく、「これもあれも」とにかく打てる手はすべて打ち尽くすべき局面であり、二兆円規模の「定額給付金」で揉めている時間はないはずなのだ。彼我の危機感の差は歴然と言うしかない。

  小泉構造改革の光と陰
  いつになるかは分からないが、今年中には総選挙が行われる。選挙戦になれば各党がその主張をぶつけ合うことになるが、私は「争点は今にあり」だと思っている。文字通りの未曾有の危機に直面し、景気対策や雇用問題で本当に国民の側に立って頑張っているのはどの党なのか、この期に及んでも政局に明け暮れている勢力は? それを国民は冷静に見つめているはずである。
  選挙では、そうした行動、実績の一点が問われることになるだろう。また、そうしなければいけない。ちなみに、一部で政界再編の可能性も指摘されるが、大事なのは政局ではなく、政策であることを改めて強調したい。繰り返しにもなるが、わが公明党は、庶民の生活実感を持ち、現場に即した政策を展開してきた。そして、それこそが次期総選挙の最も大切な争点となると確信している。
 さて、前述もしたが、小泉構造改革、ことに経済政策については経済財政担当相に起用した竹中平蔵氏に大半を任せる形で推し進められた。竹中氏は不良債権処理を進めると同時に金融市場の規制緩和などにも積極的に取り組み、世界経済のルールに合わせようと尽力した。そうすることによって、成長力のある企業には、規制に縛られずに日本国を牽引してもらおうと考えたからだ。これは全てが間違いであったわけではない。ところが、日本が合わせようとした世界経済は暴走し、そのルール自体が破綻してしまった。そのうえ、本格的な少子高齢社会を迎えるなど、日本自体に大きな環境の変化があり、現在はこの歪み・行き過ぎを見直すべき時期に来ている。
 小泉構造改革によって格差が拡大したと指摘されるが、自民党との連立の中で、わが党は、常に中小企業や生活者の立場に立ちつつ、連立与党内で自民党の足らざる部分を補ってきたという自負がある。かつてないほどに庶民の生活が脅かされている今は、まさに公明党の出番である。
 過日、JICA総裁で国際政治学者の緒方貞子さんと対談した折、「世界のいろんな所に行ったけど、大変な状況に置かれていてもみんな生き生きしてる。日本はどうして元気がないのか」とポツリと言われた一言が耳に残った。安心・安全にプラスして、勢いのある国づくり。それも政治の仕事だと再認識した次第だ。
ピンチに直面した今は、新たな国づくりのチャンスでもある。その実現に向けて、全力を尽くす決意である。