半沢直樹シリーズの最新作。経営危機に瀕する帝国航空をどう再建するか。劇的な政権交代で国交大臣となった若き白井亜希子は、前政権の有識者会議の出した再建案を覆し、突如、タスクフォースを立ち上げる。そして、巨額な債権放棄を銀行に迫る。半沢のいる東京中央銀行も500億円という巨額になる。旧産業中央銀行と旧東京第一銀行の合併した東京中央銀行は、いまだに様々な場面で旧行の鍔迫りあいがあるうえ、過去の隠蔽してきた乱脈融資・問題融資が隠されていた。
帝国航空タスクフォースは、白井の辞任、その後ろ立ての進政党重鎮の箕部啓治の失脚によって空中分解する。いかにも巨悪と戦う半沢直樹で、現実とは当然違うが、物語としては面白い。