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「この秋からは地方創生が重要テーマ」――9月17日に国交省の「まち・ひと・しごと創生対策本部」を立ち上げ、19日には政府の「まち・ひと・しごと創生会議」の第1回会議が開かれ、各分野の有識者も交えて本格的議論がスタートしました。


地方創生を具体化していく上で私が特に強く打ち出しているのが、国交省が7月4日に発表した「国土のグランドデザイン2050~対流促進型国土の形成~」です。これは2050年という長期を見据えて我が国の国土や地方、都市のあり方を明らかにしたもの。政府の基本方針でも、このグランドデザインの考えが中心を成しており、位置付けは極めて重要です。


我が国は今、大きな変化、危機に直面しています。急激な人口減少、少子化により、2050年には人口が1億人を切るとの推計もあります。また国土を1㎞メッシュで区切ると、2050年には現在の居住地域の63%で人口が半分以下に減少、うち20%は無居住地化するという試算もあります。さらに首都直下地震や南海トラフ地震は、30年以内の発生確率が70%。2050年までにはどちらかが起こっていることも十分考えられます。


このような危機に対し、創生会議の有識者の一人である増田寛也さんは「地方消滅」という言葉で人口減少や少子化の問題を大胆に提起しました。私は「今ならまだ間に合う」「今が最後のチャンス」という考えで、長期的な視点に立って構造的な問題として取り組むことが必要だと考えています。その基軸を成すのがこのグランドデザインです。


グランドデザインの基本的コンセプトは「コンパクト + ネットワーク」。それぞれの地域が個性に磨きをかけ、異なる個性を持った地域が連携することが重要です。地域間で個性の違いがあるからこそ対流が起き、人や物の動きが起きるという「対流促進型国土」が実現できます。その個性を創り出すためには、それぞれの地域がどう生き抜くかという知恵を自ら生み出すことがまず何よりも大事です。


グランドデザインの考えを軸に何としても地方創生をやり抜く覚悟です。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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