その気でやる男 太田あきひろ

太田のぶちかまし!

太田のぶちかまし: 2009年6月アーカイブ

 先月末、目と耳が不自由な盲ろう者の自立を支援する拠点「東京都盲ろう者支援センター」が開設された。私もセンターを訪問し、設立に熱心に取り組んできた盲ろう者である東大教授、福島智さんらと意見交換した。福島教授についてはこのところ、「爆笑問題のニッポンの教養」(NHK)などのテレビ出演や、「ゆびさきの宇宙」などの書物が新聞各紙の書評で紹介され、センター設立に努めてきた公明党としても大変うれしく思っている。
 目が見えず耳も聞こえない。それはどんな世界であろうか―。無音漆黒の世界の中にたった一人。地球からひきはがされ、果てしなき宇宙に放り出されたような孤独と不安の中で、福島さんは生き抜いている。
 「苦悩と絶望は違う。意味を見いだせば絶望ではない」「不便なことと不幸は違う。障がいの有無と幸、不幸とは本来関係ない」「能力は本質でなく属性。否定すべきは、能力の差とその人の存在の価値を連動させることだ」。自分自身や人間の存在を問い続けてきた福島さんの思索は深く、生き抜いている人生は重い。
 その福島さんを絶望から救ったのは、支援する方々の心と、母親とともに考案した指先を点字タイプライターのキーに見立てて打つ「指点字」だ。福島さんと話をしていて、コミュニケーションを可能にした指点字の驚異的な早さと、福島さんのユーモアに富んだ発言に感動した。
 今月はじめ、米国経済を代表する自動車メーカーGMの破産・再建のニュースが駆けめぐった。 昨年秋、アメリカの住宅ローンである「サブプライムローン」問題に端を発した金融・経済危機は、世界同時不況に発展し、外需が引っぱってきた我が国の経済は、極めて深刻な打撃を受けている。現下の我が国の経済の再生には世界的な金融・財政政策の協調・推進と、内需による経済の回復が不可欠である。内需はGDPの6割を占める消費喚起への施策とともに、なかでも住宅は大きな柱だ。
 住宅は、自動車とならんで、規模が大きく裾野(関連産業)の広い産業である。私は昨年来、この住宅についてもやれることは何でもやるという姿勢で全力で取り組んできた。過去最大規模の住宅ローン減税(最大600万円)や、省エネ、耐震、バリアフリーなどのリフォームについて、ローンを借りなくても対象となる投資型の減税の創設、住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)の「フラット35」による頭金ゼロでの融資など、先月末に成立した補正予算までにあらかたの制度をつくり終えた。残る住宅取得についての贈与税の特例(500万円までの非課税)の早期実現に向け全力を傾けている。