しかし、戦後の成長モデルが変化を余儀なくされ、政治も官僚組織も、統治のシステムも、21世紀型にモデルチェンジしなければならない時に来ている。
私の読書録: 2009年5月アーカイブ
しかし、戦後の成長モデルが変化を余儀なくされ、政治も官僚組織も、統治のシステムも、21世紀型にモデルチェンジしなければならない時に来ている。
1990年代から、米国の安全保障戦略は変化し、共和党か、民主党かを越えて一貫した流れにある。中東は重視され、イラン、イラク、北朝鮮は「悪の枢軸」であり、大きな戦略性のなかで、北朝鮮政策も動き、2005年10月29日の「日米同盟:未来のための変革と再編」は、従来の日米安保条約とは違う。米国の新戦略と日米関係の変化を日本は冷静に見ているのか、戦略がないではないか、それでいいのか、と孫崎さんは問いかける。
オバマ政権のとる姿勢、イラク戦争とは何であったか、アフガニスタンをどうとらえるのか――。じつに丁寧に、じつに丹念に、文書をガッチリ読んで組み立てる力業は驚くほどだが、整理され、思考頭脳を生じさせてくれる。
司法制度改革は、専門家に任せてきた裁判に国民が参加するものであり、官主導、「公」のことは国任せ、お上任せという風潮を変えることになる。国民自らが司法にも、政治にも重い責任を負う、担うという思考への転換だ。あわせて、国民1人1人からみれば、この事件をどう見るか、を冷静に考えることになる。テレビでも「行列のできる法律相談所」をはじめ、そうした思考はかなり学んできているのではないか。
日本中から「自信」が失われている。野村さんの「再生力」が必要だと田原さんはいう。野村さんは評論を語っていない。実践する人だ。
問題解決には「奇策」よりも「原理原則」を重視せよ。その「再生力」に必要な原理原則は「信は万物の基をなす」だと野村さんはいう。また、力を発揮できない若者に欠けているもの、共通しているのは、感性と頭脳が劣っている、鈍感だともいう。
野球は頭脳労働、思考や心理の動きを見る人間学が必要だからこそ面白いという。
野村さん、田原さんは深いし、面白い。境地がある。
監督には4つの敵がいる――選手、オーナー、ファンだ(三原脩さんがいった)という。そして野村さんは(監督も選手も)一番困ったのはメディアだという。
今、監督は、軽く、安っぽくなったと野村さんはいうが、それはどの世界もだろう。信頼、人望、貫禄・威厳、判断力、決断力・・・・・・。そう簡単ではない。
「ピッチャーは監督に向かない」「(北京五輪など)お友だち内閣は失敗する」
「選手を動かす6つのファクター――恐怖で動かす、強制して動かす、理解して動かす、情感で動かす、報酬で動かす、自主的に動かす」
結論として、川上哲治さんは6つとももっていたが、「九連覇を支えたのは川上さんの人間教育――野球人である前にひとりの人間であることを厳しく説いたから」「人を遺してこそ名監督である」――だから川上さんは偉大だと野村さんはいう。
しかし、このモデルは破綻し、金融にこのところ振り回される存在となった実体経済は低迷し、G7からBRICSも含めたG20の時代となり、ドル基軸から無極化への方向が始まり、世界の資本主義経済が次のステージに突入した。この書は12月発刊だが、今再び、現時点の明確な発言を聞きたいところだ。大企業たたきとか、内需主導へ、などではなく、「日本新興国向け企業株式会社」へ、大企業向け法人税下げ、下請け垂直構造を脱して知識組替えの必要性、不安を取り除く社会保障や人材教育などを本書では示しているが、新たな時代へのスタートを急がねばならない。















