日本の「食」を支える国際物流拠点が誕生――11月23日、北海道の釧路市に行き、国内初の国際バルク戦略港湾・釧路港の国際物流ターミナルを視察。同ターミナル完成式に出席し挨拶をしました。これには、蝦名大也釧路市長、釧路地域の国会議員、経済界や各種団体など多くの来賓が参加しました。
釧路港は全国約4割の生乳を生産する食料生産拠点ですが、水深12mと不足して飼料用穀物を載せた北米からの大型船が入港できませんでした。今回釧路港は、水深を14mにするなど新たに国際物流ターミナルを構築し、東日本の穀物輸入の一大拠点となりました。大型船の寄港で輸送コストが6割になったり、民間投資が誘発されるなど多くの経済メリットが期待されています。これは私が国交大臣の時に全国で初めて整備を開始したものです。
私は挨拶のなかで「パナマ運河の拡張、北極海航路など新しい国際物流時代を迎えるなか、国際バルク港湾として稼働する釧路港の役割は計り知れない」「釧路港を軸とした道東のさらなる発展のために、道路をはじめとしたインフラ整備を進めることが重要。またクルーズ船の対応など観光産業戦略が益々必要になる」と述べました。
また、その後行われた公明党主催の「明日の釧路を考える会」の会合で講演をし「バルク国際港湾としてスタートした釧路港を拠点として、先人が築き上げた歴史と文化の北海道を、世界の北海道として国際社会に大きく展開することが重要」と述べました。
11月16、17日と宮崎県に行き、道路などインフラの現状調査、ジビエ処理加工施設の視察、首長らとの要請懇談などを行いました。これには、遠山清彦衆議院議員、河野敏嗣・宮崎県知事、高千穂・日之影・五ヶ瀬の各町長らが参加しました。
高千穂・日之影・五ヶ瀬の町長からは、高千穂日之影道路と五ヶ瀬高千穂道路の整備促進の要請を受けました。この道路は、宮崎と熊本を結ぶ九州横断自動車道の一部をつくる自動車専用道路で、すでに事業が着手されています。大雨など災害発生時に国道218号の代替道路となったり、救急医療用として、また東九州自動車道の開通によって増加する観光客のためのルートとして、大きな役割が期待されています。途中立ち寄った高千穂峡は絶景で、今後訪れる多くの観光客にとっても、道路は重要なインフラになることを実感しました。
また延岡市では、ジビエ処理加工施設の落成祝賀会に出席し、テープカット・挨拶をしました。この施設は、国の鳥獣被害防止総合対策のもと、ジビエ倍増モデル整備事業の指定を国から受けて設立されたもの。この施設では新鮮なまま加工施設に持ち込まれた猪や鹿を、解体→加工→梱包処理を一括で行うなど国内屈指の施設が揃っており、鳥獣被害防止や近年高まるジビエ需要を満たすことなど、大きな注目を浴びています。宮崎のマスコミも多数来ており、大きな話題となっていました。私も試食しましたが、想像以上に肉質が柔らかく、今までのジビエとは格段に違うことに驚きました。