江戸時代特有でもある「切腹」は、「武士の身分的矜持」と、それを支える「主君の絶対性」による。「殿中刃傷事件――大石内蔵助ら46人の切腹など」「宝暦木曽川治水工事 薩摩藩・平田靱負の切腹」「刑罰としての切腹」「御家騒動と切腹」など、具体的実例をあげながら、日本のいわゆる"武士道"といわれるものと、江戸時代を浮き彫りにする。
「武士は失敗があれば腹を切るものという観念があったので、不祥事があれば進んで切腹する者もあり、上から強要された場合でも潔く腹を切った。個々の武士の倫理観は日本人の責任感の強さを示すものとして高く評価できる。しかし、上に立つ者がその倫理観を利用して、自らの責任を逃れようとした事例が目立つ。現在でもそうした傾向はあるが・・・・・・」「江戸時代、切腹に追い込まれた武士を見ていると、本当に悪い事をしている者はそれほど多くない」という。「葉隠」の冒頭「武士道と云(いふ)は死ぬ事と見付けたり」とは、「常住死身」の覚悟、心構えを述べたものだと指摘している。
いわゆる"詰め腹"――現代社会の責任のとり方を再度考えさせてくれる。
桜開花で春本番――。3月29日、前日からの春らしい陽気で桜の花も一気に見ごろになりました。
この日、私の地元である北区王子に首都高速道路の王子南出入口が新しく開通し、式典に出席しました。3月は全国各地で道路や鉄道の開通が相次いでいます。
この王子南出入口の完成で、既にある王子北出入口とあわせて中央環状線の全方向への出入りが可能となりました。3月7日に全線開通した中央環状線を通って、新宿や羽田空港、東名・中央自動車道へのアクセスがさらに向上。首都高がスムーズに利用できるようになり、大きな前進です。
「これで地域が本当に便利になる」――。多くの地元の方や小学生も参加して、テープカット、くす玉開き、通り初めと、長く待ち望んだ開通を祝う行事が続きました。
地域の利便性がさらに高まるよう、これからも取り組んでいきます。
終了後直ちに千葉県松戸市に向かい、街頭演説を行いました。
農山村の集落は基本的には強靭で強い持続性をもっている。「地方消滅などといわれるが、現実には「ここに生きる」意志と努力は強く深い。しかし、他方で集落には「臨界点」もあり、安易な"地方消滅論"はそれを加速させると警鐘を鳴らす。
小田切さんは現場を歩きに歩き、その強さ、靭さ、意欲、懸命さ、若者などの田園回帰などの変化を凝視する。そして示された地域づくりへの挑戦は、過疎化・超高齢化の難問を突破するカギとなり、その体系を明らかにする。力づけられる。
さらにそこにとどまらない。都市・農村共生社会の方向性を提起する。「成長路線を掲げ、"農村たたみ"を進めながら、グローバリゼーションにふさわしい"世界都市TOKYO"を中心とする社会を形成するのか。そうではなく、国内戦略地域(食料、エネルギー、水、森林等)である農山村を低密度居住地域として位置づけ、再生を図りながら、国民の田園回帰を促進しつつ、どの地域も個性を持つ都市・農村共生社会を構築するか。こうした分かれ道が私たちの目の前にある」とする。あの東京オリンピックから50年、「これまでの50年、これからの50年」という視野での国民的議論が、いま必要である」という。本当にそう思う。