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国産ワクチンの開発を急げ――。28日、公明党は首相官邸を訪ね、菅首相に具体的に強く要望しました。党として、徹底的に議論し、日本で開発を進める4社からもヒアリングを行ってきました。

世界的にワクチンの争奪戦になっている今、また変異株が次々と世界で発生している今です。治験は三段階で行いますが、特に最終の第3相の治験がきわめて多くの方々(プラセボも含む)の協力と、しっかりした体制が不可欠。その最終治験への支援強化、財政支援を具体的に訴えたものです。

菅首相は「全く同じ考えです」と答えました。

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国道16号線 「日本」を創った道.jpgユニーク、かつ面白い。「地形」は人間の生存にとって最も本質的であるからだ。首都圏をぐるりと囲む330キロの環状道路国道16号線。三浦半島の付け根から横須賀、横浜の海辺を走り、東京に入って町田、八王子、福生を抜け、埼玉の入間、狭山、川越、さいたま、春日部を過ぎ、千葉の野田、柏、千葉、市原から再び東京湾岸の木更津、富津に至る馬蹄形の国道16号線。ここには今、1100万人もの人が住んでいる。

縄文時代の「遺跡や貝塚」が多い。中世の「城」が多い。江戸幕府の頃から明治にかけて、日本の殖産興業と富国強兵の要となる生糸(八王子・富岡そして横浜の港)や軍事施設(それが戦後は米軍施設になる)、ユーミンやサザンに至るジャズやニューミュージックの音楽・文化、モータリゼーションのなかでの大団地やショッピングモール、大学の集積・・・・・・。そして今、大団地の疲弊(ニュータウンがオールドタウン)と高齢者の集積、環境を視野に置いたテレワークの新たな若者向け街づくり・・・・・・。日本そのものを映し出し、時代をくっきりと具現する日本・首都圏の文明の栄枯盛衰の国道16号線だ。

背景には「地形」がある。「4つのプレートがぶつかる世界でも稀な場所、黒潮の流れに突き出た2つの半島、急峻な丘陵地といくつもの台地、大きな河川が注ぐ巨大な内海の東京湾(利根川も家康以前は東京湾に注いでいた)、後背部に広い低地の関東平野、そして台地と丘陵地の縁に無数の小流域――。それを馬蹄形につなぐと16号線になる」という。大型平野そのものは、太古以来、大水害と高潮等で住みづらく、家康以来の利根川の東遷、荒川の西遷で変わり、戦後は高度成長や人口急増、土地バブル、公害等々の影響がそのまま現れたのだ。

「なにしろ日本最強の郊外道路(生糸が殖産興業を、軍港が富国強兵を、リゾートホテルと米軍とショッピングモールが同居、少子高齢化がもたらすゴーストタウン)」「16号線は地形である(船と馬と飛行機の基地となる、大学と城と貝塚が同じ場所で見つかる)」「戦後日本音楽のゆりかご(矢沢永吉とユーミン、ルート16を歌う、ジャズもカントリーも進駐軍に育てられた)」「消された16号線――日本史の教科書と家康の罠(16号線の関東武士が頼朝の鎌倉幕府を支える、太田道灌が拓いた豊かな水の都、"江戸は寒村だった"は家康伝説の強化策の面も)」「カイコとモスラと皇后の16号線(皇后が引き継ぐ宮中養蚕の伝統、八王子と横浜を結ぶシルクロードと鑓水商人、天皇家の蚕と渋沢栄一)」「未来の子供とポケモンが育つ道(定年ゴジラが踏み潰す老いたニュータウン、コロナとバイオフィリア=生物愛が16号線を再発見させる)」・・・・・・。

こうして見ると時代の変化は16号線に現われる。変化を見ようとするなら国道16号線から目を離すな、ということだろう。


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27日、日本旅行業協会(会長=坂巻伸昭・東武トップツアーズ 代表取締役社長執行役員)との懇談会に出席しました。これには、伊藤渉財務副大臣、佐藤英道衆院議員などが出席しました。

同協会からは、コロナ禍による影響・現状などを聞くとともに、「雇用調整助成金の更なる延長」「地域観光復活のための支援拡大」「デジタルパスポートの導入」などについて強い要望を受けました。

私は「旅行業界は未曾有の危機に直面している。事業規模の大小にかかわらず、国の全面的な支援、バックアップをやらなくてはならない。また、ワクチン接種、パスポートなど一刻も早く陣形を整えて、少しでも安心感を与えていかなくてはならない」と挨拶しました。


悪の芽.jpg3日間で10万人もの人が集う大規模なアニメコンベンション――。突然、一人の男が火炎瓶を次々に投げ、8名が死亡し重軽傷30数名という無差別大量殺人事件が発生した。犯人・斎木均は現場で焼身自殺。マスコミは少年期に受けた"いじめ"を機に小・中・高と学校に行けず、就職もままならなくなった斎木の転落の半生を容赦なく暴き続けた。一流銀行に勤務し、幸せな家庭を築いていた安達周は、この犯人の名に驚愕する。じつは"いじめ"の発端となる"斎木菌(細菌)"呼ばわりの"あだ名"を付けたのが安達だったのだ。斎木の人生を狂わせた罪の意識に苛まれ、ネットで報じられることへの怯えで、安達はパニック障害を起こし会社を休職する。なぜ斎木は無差別大量殺人事件を起こしたのか。斎木は何に怒ったのか。「社会に対する恨み」と決めつけていいものなのか。安達は、動機・真実に迫ろうと苦しみもがく。「悪の芽」は一体どこで生じたのか。

"いじめ"はいじめた方も生涯、心に傷を負う。"ネット社会"の悪口は、人の人生を根っこから崩壊させることがある。「こうなったのは全部、社会が悪い、他人が悪いというのは努力が足りない人間のいうことだ」というのは、弱肉強食の理屈ではないか。斎木は懸命に働き、心を通わせた"キャバ嬢"に「人間はまだ進化が充分じゃないんだ。・・・・・・見下したり、攻撃したり、人間はおかしな生き物ですよ。ネットでの悪口だけでなく、キャバ嬢とか風俗嬢を見下してるから、それで萌愛のために寄付する気がなくなったんでしょ。立派な生き物の振りして生きている人も、ホントは他人を見下す気持ちを心の中に持っているんです。人間がもっともっと進化して、みんなが優しい生き物になってたら萌愛はきっと死なずに済んだんです」と語り合ったという。人間であることの放棄、優しい生物になれない人間への絶望。世界にも、人間にも、自分にも、もういいやって思ってしまう絶望。「人間はなぜ、自分の周囲に向ける分しか優しさを持っていないのだろうか」と問いかける。無差別大量殺人事件まで至らなくても、現代のありうる問題を剔抉する傑作。


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東北中央自動車道の相馬―福島間(45.7キロ)が24日、全線開通しました。福島市から相馬市へ行くには、阿武隈山脈越えのため、大変な時間がかかっておりましたが、これで大きく短縮されます。福島支援の復興支援道路です。

24日は赤羽国交大臣が、霊山―伊達桑折間の開通式典に参加しましたが、ここは、私が国交大臣の時に着工したものです。8年で完成するという類例のないスピードでの全線開通です。

開通により、沿岸部を通る常磐自動車道と内陸部を走る東北自動車道がつながりました。立谷秀清・相馬市長から、「郡山からも米沢からも相馬の方へ一気に人流・物流が増えることになります」と、感謝と喜びの電話がありました。

大変嬉しい相馬―福島間の全通です。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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