ミャンマーが注目されています。民主化、経済発展を志向するミャンマーの意欲に呼応して、世界が支援を競い合う状況ですが、親日のミャンマーは日本の支援に対して高い期待をもっています。今後、高成長が見込まれるミャンマーには、経済界の関心も極めて高く、日本としてその期待をしっかりと受け止める必要があります。
2月27日、ミャンマーからチョウ・ルイン建設大臣を国土交通省に迎え、道路分野における日・ミャンマー間の協力の緊密化のための覚書を交しました。それに先立ち、大臣と友好的な懇談もできました。私と同世代、しかも土木工学科卒ということもあり、話がはずみました。
「アジアは内需」-そう捉える大きな肺活量をもって、グローバリゼーションに挑もうと、私は言い続けてきましたが、具体的に踏み出す時です。頑張ります。
最強寒波が北日本を襲い、記録的な大雪となっています。先日、青森県の酸ヶ湯で5m15cmの史上最高の積雪となり、しかも強風が吹く状況です。
先週、雪害対策を要請された北海道の石狩市長からも「今年の雪は融けない。さらに上に積もってくる」「ゲリラ豪雨といわれるが、局地的に集中するゲリラ豪雪となっている。雪の降り方が変わってきた」と、現場の状況の話がありました。また全国雪対策連絡協議会(会長 青森市長)からも「今冬の記録的な豪雪に伴う雪対策」の強い要請がありました。豪雪は、高齢社会のなかで、基幹道路だけでなく、雪下ろしや自宅前の雪かき、通学路の確保、交差点の雪処理など、生活の安全・安心を脅かし、多大な行政コストもかかります。今年はとくに深刻です。
ただちに豪雪対策の予算を追加し、何としても安全と安心を確保すべく、対応していますが、さらに北日本の豪雪対策に力を入れなければなりません。しっかり取り組みます。
経済成長や景気変動を取り扱うマクロ経済学はある意味、わかりやすいし、興味深い。しかし、それはミクロ経済学を踏まえなければならない。そしてミクロ経済学には昨今、ゲーム理論などが入って展開がされているが、飯田さんは、より原点的なことからその基本的な思考法を解説をしている。本書はなんと財務省の人への講義に基づいている。副題に「新しい経済学の教科書(1)」とあるが、「飯田のマクロ」などが今後、続いていくようだ。
「経済学は、個人主義・自由主義から出発し、主観価値説を基礎とし、資源が希少な環境を舞台に展開される議論」という。そして「個人は予算制約の中で幸せを目指すなどの個別主体の行動原理」「競争的な市場が望ましい理由(完全競争市場の効率性など)」「競争条件と企業の行動」「競争的な市場が望ましくない場合(公益事業のかかえの問題)」などを解読する。
「財政政策」「消費税問題」「消費税を上げないとギリシャのようになる、というが、ギリシャの破綻は増税にもよる」「国の借金はどの通貨でしているかを見ることが大切」「金融政策は、日銀が金融機関を相手にしているので円安は望まず、雇用などに景気回復が及ぶ前に引き締めてしまうことになりがち」「公共事業はなぜ景気にきかないのか」――こうした飯田さんの発言は、本書でも時折り顔をのぞかせる。マクロ経済政策では、どうしても論者の価値観が入るが、ミクロを踏まえるということは、価値観を除外した理論を踏まえよということでもある。
7日午前、国土交通省として南海トラフ巨大地震(マグニチュード9)を想定した広域防災訓練を行いました。こうした広域訓練は初めてのもので、対策本部長には私がなり、関東から四国に至る国交省の地方整備局、運輸局、そして静岡、愛知、三重などの6県、さらに自衛隊、警察、消防、海上保安庁のご協力・参加をいただく大規模なものです。大きな被害が想定される中部などではヘリや船舶をも加えた訓練です。
何よりも人命救助優先、被災状況の掌握、報告、連携。「災害は現場」「災害対策は実務」であり、各地方整備局の「現場優先の全権指揮」が重要です。またそれゆえに日頃の訓練・備えが大切です。テレビ会議で続々と現場の映像を確認しながら報告、指示を行いました。知見を集積して大地震に備える決意です。