国際政治学の白熱授業を受けているようだ。「見方、考え方」を確立するには、分析する根拠、道具立てがいる。巻末に「ブックガイド」が載せられているが、それら全てを土台としたうえで、藤原さんは思考の道標を示してくれる。「"戦争の条件"には、戦争を避けるための条件と、それでも戦争に訴えなければいけないときに満たすべき条件という二つの意味を、込めている。暴力が国際政治の現実であることは否定できない。暴力に頼ることなく戦争を回避することもきわめて難しい。だが、その現実のなかには常に複数の選択が潜んでいることも見逃してはならない」「暴力への依存を最小限に留めながら平和を実現する方法を具体的な状況のなかで探ることであり、そこでは戦争の条件と平和の条件が裏表のように重なり合うのである」――。「戦争違法化と好戦国家の排除が平和の条件」「歴史問題は時が解決するという議論がある。だが事実は違う」......。「広島の語り、南京の語り、靖国の語り」などはきわめて印象的であったが、藤原さんは現実の問題の根源を剔抉してくれている。
7月27、28日の土日、地域では多くの夏の行事が行われました。町会・自治会の夏祭り・盆踊り、子ども祭り、子ども広場、商店街祭り、若人の祭典、子ども相撲大会・・・・・・。準備は大変だと思いますが、地域の交流や子どもとの交流を図ろうと、多彩な企画がされ、盛り上がりました。
全国各地で激しい豪雨があり、大変な被害が出ていますが、東京でもこの2日の問題は突然の雨。とくに隅田川の花火が中断となった土曜日の夜は、急に豪雨となり、盆踊りも中断・中止。大変な状況でした。気象を気にしながらの地域行事でした。さまざまな懇談をしました。
7月25日、国交省が所管している航海訓練所の練習船「大成丸」の命名・進水式が皇太子殿下のご臨席のもと、岡山県玉野市で晴れやかに行われました。支綱が切断され、瀬戸内海に進水する光景は大変感動的なものでした。
航海訓練所は、日本の海上輸送を担う多くの若者が、船員に必要な知識・技能の取得、鍛錬を行う機関です。
我が国は文字通りの海洋国家。領海及び排他的経済水域は、国土面積の12倍、447万平方キロメートルにも及びます。これは世界第6位の数字です。
このなかで、海上輸送は輸出入貨物の99.7%、国内貨物輸送の約40%を担うライフラインです。
ところが、このような重要な海上輸送を現場で支える日本人船員の数は近年減少を続けております。これは安定・安全な海上輸送を確保していく上で、極めて深刻な問題。私は日頃から、現場が大事、現場を支える人を育てることが大事、と言ってきましたが、昨日はその優秀な船員の育成・確保を推進する大きな希望の日ともなりました。多くの若者が誇りを持って働くことができる、そうした海洋国家・日本を実現していきたいと考えています。頑張ります。
何のために働くか――。とくに"自分探し"の中途半端に沈み込む若者が多いとか、社会的にあらぬ罵倒を受けている人が、生命力を失うことが多々あるなかで、根源的に問いかけである。
本書は多岐にわたり、「自分の人生」「使命」「人生観」「圧倒されるような人との出会い」「中東や米でのギリギリの経験」「新しい産業社会と時代認識」「企業と人」など広範だ。寺島さんが自らを語っているから迫る力がある。
働くことを通して、世の中や時代に働きかけ、歴史の進歩に加わること。それが働くこと、生きることの意味ではなかろうか」
内村鑑三の『後世への最後の遺物』に心に沁みる最後の四行がある。われわれに後世に遺すものは何もなくとも、われわれに後世の人にこれぞというて覚えられるべきものはなにもなくとも、アノ人はこの世の中に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であるといわれるだけのことを、後世の人に遺したいと思います」――誰もが後世に遺せるものは、高尚なる生涯である。
社会にぶら下がって生き延びるのではない。壁にぶつかり自問自答するのは当然だが、時代と真剣に向き合い、その変動を感じつつ、そこで自らが立つ、価値創造への意思を貫くことだ。大切なのは「素心」だと、寺島さんはいう。