何のために働くのか自分を創る生き方.jpg何のために働くか――。とくに"自分探し"の中途半端に沈み込む若者が多いとか、社会的にあらぬ罵倒を受けている人が、生命力を失うことが多々あるなかで、根源的に問いかけである。

本書は多岐にわたり、「自分の人生」「使命」「人生観」「圧倒されるような人との出会い」「中東や米でのギリギリの経験」「新しい産業社会と時代認識」「企業と人」など広範だ。寺島さんが自らを語っているから迫る力がある。

働くことを通して、世の中や時代に働きかけ、歴史の進歩に加わること。それが働くこと、生きることの意味ではなかろうか」

内村鑑三の『後世への最後の遺物』に心に沁みる最後の四行がある。われわれに後世に遺すものは何もなくとも、われわれに後世の人にこれぞというて覚えられるべきものはなにもなくとも、アノ人はこの世の中に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であるといわれるだけのことを、後世の人に遺したいと思います」――誰もが後世に遺せるものは、高尚なる生涯である。

社会にぶら下がって生き延びるのではない。壁にぶつかり自問自答するのは当然だが、時代と真剣に向き合い、その変動を感じつつ、そこで自らが立つ、価値創造への意思を貫くことだ。大切なのは「素心」だと、寺島さんはいう。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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