南太平洋・トンガ近海の海底火山の巨大噴火が衝撃を与えている。日本における最近の地震の頻発や小笠原の海底火山爆発と軽石漂着などから、大地震の不安が増している。現在は、プレート理論と活断層で地震のメカニズムが説明されている。私もそれでやってきている。本書はこれを「地震の主犯ではない」とし、主犯は「地球内部の熱の流れが地震を起こす」「巨大地震は『地球の熱エネルギーの噴き出し口』から湧き昇ってくる高熱流によって起きており、日本は環太平洋の吹き出し口のルート上にある」という「仮説(まだ仮説の卵ぐらい)」を立て、大地震が近いことの警鐘を鳴らす。
角田予知モデルは、①地殻の奥底である地表から410~660キロの深部で②マグニチュード5.5以上の「深発地震」が③1ヵ月の間に5回以上続発し④同時期に火山活動も盛ん――。その場合に、「1年以内に地表で巨大地震を誘発」とするもの。日本近隣で①から④があった場合は、マグニチュード7超の大地震が誘発されると言う。
この仮説は、学術の世界に任せるとして、首都直下地震と南海トラフの大地震への備えは必要・不可欠。急ぎ取り組み、被害を低減しなければと決意している。