敵の名は、宮本武蔵  木村昌輝著.jpg宮本武蔵と戦い敗者となった側から武蔵を描く。鹿島新当流の"童殺し"と汚名を浴びせられた有馬喜兵衛、クサリ鎌の達人・シシド、京都の吉岡憲法(源左衛門)、柳生新陰流の大瀬戸と辻風、弟子の幸坂甚太郎、宿命的な敵となる巌流・津田小次郎、そして武蔵の父・宮本無二。武蔵は、本位田外記と於青の子であり、無二は己を殺す刺客として無双の勇者に武蔵(弁助)を育てたという設定だ。

「生死無用」の果たし合いの裏に、愛別離苦、五陰盛苦、怨憎会苦、求不得苦の四苦八苦があり、宿命的な業の世界がある。その生老病死の極まった世界で、剣豪たちの心の葛藤と、涙を遮断して死に向かう姿が描かれる。

今までの宮本武蔵像が砕け、敵・味方の一体化した世界にふれる。


シンポジウム.jpg九州北部や新潟などで大規模な水災害が起きています。また、昨日は東京で、暴風雨とともに大きな雹が降り、豊島区など所々で冠水しました。

18日、東京北区赤羽で国土交通省荒川下流河川事務所主催の「水防災シンポジウム」が開催されました。シンポジウムでは、私が冒頭に挨拶。気象予報士の井田寛子キャスターの講演の後、環境防災総合政策研究機構副所長の松尾一郎東大客員教授がコーディネーターでのパネルデスカッションが行われました。井田さんの講演は大変わかりやすく好評。水災害防止の充実したシンポジウムとなりました。

水災害に関する防災・減災会議.jpgこのシンポジウムでは「タイムライン」が焦点――。「タイムライン」は、私が国土交通大臣時代の2015年の6月に「全国初の本格的な荒川下流タイムライン」として策定。台風上陸の3日前、1日前、12時間前といった時系列で、地方自治体や交通機関などがとるべき防災行動をまとめておくもの。アメリカでは、2012年10月にハリケーン・サンディがニューヨークを襲った際に事前に地下鉄を止めるなど、被害軽減に大きな効果を発揮しました。

荒川下流の「タイムライン」では地元自治体のほか、鉄道、電力、通信、福祉施設など20機関、37部局もの多数の関係者が参加し、250項目以上にも及ぶ対策が練り上げられ、この3年で何度も打ち合わせがされています。

今回、水害時の気象情報・河川防災情報の活用方法や水害時から命を守る取り組みについて学べ、大変意義のあるシンポジウムとなりました。

冠水現場.JPG「タイムライン」を全国に広めること、住民・行政・各団体等が危機感を持って取り組むこと――。全国展開がさらに必要です。頑張ります。


文系人間のための「AI」論  高橋透著.jpg早いか遅いかはわからないが、2030年頃までは特化AIの時代、そしてその後は汎用AI(AGI)の時代が進む。カーツワイルがいう「シンギュラリティ」の到来は2045年だが、その後人間はどうなるか、社会はどうなるか。AIと共存し、やがて合体して、人間を越えるものになる。2050年ともなると人間は大きく変容せざるをえない。サイボーグへ、そしてハイパーAIと融合するポスト・ヒューマンへ。

本書は、多大なリスクがあるかもしれないのに、なぜ人間はテクノロジー開発を止めないのか、という哲学的命題に、人間の欲望、とくに脳の可塑性というキーワードで踏み込む。不利益をもたらしても、人間は不可能に挑戦する"奇妙な生き物"だという。「人間は欲望を回転させつづけることをしないと生きていけない。すでに充足させられた人間の欲望はどこへ向かうのか」「人間の生物としての賞味期限は切れる」「欲望の現われである資本主義の限界」「機械が人間に代わって主役になる"次のヴァージョンの資本主義""資本主義2.0"」「生物から非生物への変容こそが"愉楽=幸福"」・・・・・・。

そして本書で紹介している現状――。「もうはじまっているAIとの暮らし」「ディープ・ラーニングの正体」「アドバンスド・チェスとアドバンスド・将棋」「プレシンギュラリティでの人間とAIの協働」「生物としての人間と生死のないAI」「個体、有限性の人間と無限存在としてのハイパーAI」「生身の人間、電脳化したサイボーグ(人機一体)、AIロボットとの共存」「眼球に埋め込むサイボーグレンズ」・・・・・・。大変な時代がスタートしている。


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暑かったり、突然豪雨になったり、変則的な天候となった15、16の土日。地元では夏祭りが本格化しています。

町会・自治会の夏祭り、青少年の流しそうめん等のイベントで賑わいました。

各会場でたくさんの方々と挨拶・懇談ができました。

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屋根をかける人.jpg明治38年、24歳で来日した米国人の建築家・実業家のウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880年~1964年)。近江八幡を拠点としてキリスト教の伝道の活動とともに、日本全国で数多くの西洋建築をてがける。さらにヴォーリズ合名会社を設立。メンソレータムを日本に普及されるなど、幅広い活動を展開。日米関係が悪化するなか、戦争に突入。華族の身分を捨てて結婚した妻・満喜子とともに厳しい立場に立たせられる。

しかし、日本を、近江を、接した多くの日本人を愛したW.M.ヴォーリズは、1945年9月、天皇制存続(神ではない)に大きな役割を果たすことになる。メンタム、広岡浅子、満喜子の兄・広岡恵三、種家、マッカーサーと近衛文麿との仲介、昭和天皇との出会いなど、数奇な生涯が描かれる。「日米の架け橋」というより、「建築家・ヴォーリズは、日米に大きな屋根をかけた」のだ。


プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任、公明党前代表。前国土交通大臣、前水循環担当大臣。

現在、衆議院議員、党全国議員団会議議長、東京第12総支部長、首都直下地震対策本部総合本部長、現代中国研究会顧問など。

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