保育所を公園に設置――。28日、参院本会議で都市緑化法改正が可決•成立。国や自治体の都市公園内に保育所など社会福祉施設が設置できるようになりました。子育てなどの具体的前進です。
きっかけになったのは、安倍自公政権になって規制緩和を推進、国家戦略特区を創設しました。そのなかで、「公園内に保育所を」と真っ先に手を上げてきたのが荒川区•西川太一郎区長。公園は国交省の管轄で、私が国交大臣としてこれを推進、強力に進めました。西川区長、地元の公明都議•区議と連携し、この4月1日に、荒川区の都立汐入公園内に「にじの森保育園」がついに開園しました。
今回の改正法は、この流れを特区だけでなく全国に展開。まさに国•都•区のネットワークで不足が問題となっている社会福祉施設が広がることになりました。
また、今回の改正法では都市農業も大きく前進――。市街化区域内の都市農地で税制上のメリットが受けられる生産緑地の面積要件も500平米から300平米に緩和。小規模な都市農地の保全や都市農家の税負担軽減を促します。画期的な法改正です。
※太田の政界ぶちかましNO,105でも「都市緑化法改正」について書いています。ご覧ください。
https://www.akihiro-ohta.com/vision/2017/04/no105.html
大学でヨット部だった6人。照明デザイナーの村雲佑をキャプテンとするクルーたちは、資金を工面してエオリアン・ハープ号を買い、翌年のゴールデンウィークに開催される外洋レースの参加を決める。小笠原諸島の近くの三日月島をスタートして江ノ島でフィニッシュするレースだ。ヨットに魅せられた6人とその家族や恋人等の日常生活はそれぞれ異なる。家や職場を離れることも多く特異でもある。
「幸せとは何だろう」――。風、波、太陽、星など大自然を呼吸するクルーたちの至福が伝わってくる。「本当に好きなことを見つけて夢中な人は幸せだからあんなに楽しそうだし、幸せだから他人に寛容なのだと思った」「命のある誰かを生きがいにしてはいけない・・・・・・」「これまで旅立てなかったのは、心に刻んだ情景を一緒に見たい人がいなかったからだと気づいた」・・・・・・。
しかし、レース直前、突然の破局が訪れる。核攻撃によって東京壊滅。自然のなかでの人間の日常生活の安寧の対極の事態。「我々がやってきたことの報いだな・・・・・・歴史にも学ばず、警告にも耳を貸さず、現実に起きていることに目を閉ざしてきた、その結末ということか」「結局、我々は『よりよいこと』を選択せずに、可能性を遮断し、ここまで来てしまったのだ」との警告が響く。
「日本の取り組みのフロンティアは世界の取り組みのフロンティアでもある」――日本再建イニシアティブの「日本再発見」プロジェクトを更に進め、21世紀日本の可能性と跳躍を追求する。世には学者・評論家の本は多いが、本書は激烈な社会の各界で活躍している現場のフロントランナーが11のプログラムを率直に語り、きわめて刺激的で面白い。
「日本のフロンティアは日本の中にある。しかし世界のフロンティアもまた日本の中にある」「ガラパゴス化をグローバル化し、また、世界の需要や文化をインバウンド化、つまり日本社会に内実化させてこそ、ガラパゴス化から普遍的な価値を引き出すこともできる。それによって、日本の個性と多様性を世界とともに発見し、その過程で日本が自ら再発見するガラパゴス・クールのダイナミックスも生まれるだろう」「これは(グローバル・シビリアンパワー2.0)は、従来の"グローバル・シビリアン・パワー"を下敷きにしつつ、国際社会の"自由で開かれた国際協調秩序"を維持、強化するため、より課題先取り型で、より積極的(プロアクティブ)で、かつより筋肉質の外交姿勢を志向し、世界の平和と安定のための国際的役割を探究し、国際的アイデンティティーを追求する戦略である」「そこでの日本の取り組みの特徴は、シビリアンパワー、開かれた海洋、自由主義、市民社会の独自性と活力、個々人の創意工夫と遊び心、スモール・イズ・ビューティフル、"自然体のまこと(真・誠)"、そして何よりも個性と多様性といった特質によって陣取られることになるだろう」などという。
芸術・文化、デザイン、ライフスタイル、医療、科学、イノベーション、外交など各界のフロントランナーの発言・提言は、激しい競争の中にいるだけに鋭く、現実の行動を促している。
9つの短編集。1つ1つが全く角度・色合いも違う。ミステリーもあれば、温かなもの、ジーンとくるものもあるし、コミカルなものもある。短編の面白さを味わう。
最初「正月の決意」――。町長が神社の賽銭箱の前で倒れており、教育長が行方不明。発見者は死を決意していた夫婦。そして・・・・・・。「どうして私たちのような真面目な人間が死ななきゃいけないの?そんなの、絶対に変・・・・・・。私たちも、これからは負けないでもっといい加減に、気楽に、厚かましく生きていきましょう」。
最後は「水晶の数珠」――。父親が息子にかける厳父の愛。こんな形で表現されるのか・・・・・・。
「レンタルベビー」や「サファイヤの奇跡」では、脳や次代の生命科学と人間が愛情をもって提起され、「壊れた時計」「クリスマスミステリ」はまさに謎解きの本格的ミステリー。
「素敵な日本人」という表題とは? 騙し方、騙され方、人生への甘さと、バタくささ、無言の抵抗や愛情、季節や自然との一体感・・・・・・。9編全てを読み終わってみると、たしかに、そんな「素敵な日本人」が浮かび上がってくる。