素敵な日本人.jpg9つの短編集。1つ1つが全く角度・色合いも違う。ミステリーもあれば、温かなもの、ジーンとくるものもあるし、コミカルなものもある。短編の面白さを味わう。

最初「正月の決意」――。町長が神社の賽銭箱の前で倒れており、教育長が行方不明。発見者は死を決意していた夫婦。そして・・・・・・。「どうして私たちのような真面目な人間が死ななきゃいけないの?そんなの、絶対に変・・・・・・。私たちも、これからは負けないでもっといい加減に、気楽に、厚かましく生きていきましょう」。

最後は「水晶の数珠」――。父親が息子にかける厳父の愛。こんな形で表現されるのか・・・・・・。

「レンタルベビー」や「サファイヤの奇跡」では、脳や次代の生命科学と人間が愛情をもって提起され、「壊れた時計」「クリスマスミステリ」はまさに謎解きの本格的ミステリー。

「素敵な日本人」という表題とは? 騙し方、騙され方、人生への甘さと、バタくささ、無言の抵抗や愛情、季節や自然との一体感・・・・・・。9編全てを読み終わってみると、たしかに、そんな「素敵な日本人」が浮かび上がってくる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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