海に向かう足あと.jpg大学でヨット部だった6人。照明デザイナーの村雲佑をキャプテンとするクルーたちは、資金を工面してエオリアン・ハープ号を買い、翌年のゴールデンウィークに開催される外洋レースの参加を決める。小笠原諸島の近くの三日月島をスタートして江ノ島でフィニッシュするレースだ。ヨットに魅せられた6人とその家族や恋人等の日常生活はそれぞれ異なる。家や職場を離れることも多く特異でもある。

「幸せとは何だろう」――。風、波、太陽、星など大自然を呼吸するクルーたちの至福が伝わってくる。「本当に好きなことを見つけて夢中な人は幸せだからあんなに楽しそうだし、幸せだから他人に寛容なのだと思った」「命のある誰かを生きがいにしてはいけない・・・・・・」「これまで旅立てなかったのは、心に刻んだ情景を一緒に見たい人がいなかったからだと気づいた」・・・・・・。

しかし、レース直前、突然の破局が訪れる。核攻撃によって東京壊滅。自然のなかでの人間の日常生活の安寧の対極の事態。「我々がやってきたことの報いだな・・・・・・歴史にも学ばず、警告にも耳を貸さず、現実に起きていることに目を閉ざしてきた、その結末ということか」「結局、我々は『よりよいこと』を選択せずに、可能性を遮断し、ここまで来てしまったのだ」との警告が響く。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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