農山村は消滅しない.jpg
農山村の集落は基本的には強靭で強い持続性をもっている。「地方消滅などといわれるが、現実には「ここに生きる」意志と努力は強く深い。しかし、他方で集落には「臨界点」もあり、安易な"地方消滅論"はそれを加速させると警鐘を鳴らす。


小田切さんは現場を歩きに歩き、その強さ、靭さ、意欲、懸命さ、若者などの田園回帰などの変化を凝視する。そして示された地域づくりへの挑戦は、過疎化・超高齢化の難問を突破するカギとなり、その体系を明らかにする。力づけられる。


さらにそこにとどまらない。都市・農村共生社会の方向性を提起する。「成長路線を掲げ、"農村たたみ"を進めながら、グローバリゼーションにふさわしい"世界都市TOKYO"を中心とする社会を形成するのか。そうではなく、国内戦略地域(食料、エネルギー、水、森林等)である農山村を低密度居住地域として位置づけ、再生を図りながら、国民の田園回帰を促進しつつ、どの地域も個性を持つ都市・農村共生社会を構築するか。こうした分かれ道が私たちの目の前にある」とする。あの東京オリンピックから50年、「これまでの50年、これからの50年」という視野での国民的議論が、いま必要である」という。本当にそう思う。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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