オバマ演説集.jpgCDでオバマの演説を聞いた。バラク・オバマの半生、そして2004年民主党大会の基調演説「大いなる希望」の全文が収録されている。そして昨年の選挙戦、そして指名受諾演説と勝利演説だ。

若さと勢いが、希望となって広がっていく様子がCDの歓声のなかで伝わってくる。


この国を作り変えよう.jpg中高年層に利益が集中する日本。この既得権益を手放そうとしない「団塊の世代」に代表される「品格」おやじが講釈をぶつこと自体をぶっ壊せば、「空が青く抜けた」(野坂昭如)状況が生まれる。
「30年後の日本を語る"未来の内閣"をつくろう」「地方は自然に戻そう」「金融危機は潮目を変える大チャンス」「日本を知識集約立国に転換せよ」「経済犯の罰金を不正利益の十倍ルールに」「正規社員と非正規社員の区別撤廃を」「年金制度は解散せよ」――など、ズケズケという。

話ははずんでいるし、はっきり未来を描けと叫んでいる。この国を作り変えようという若い頼もしい力だ。


「街場の教育論」.jpg内田さんのいっていることは大変深い。たとえば次のようにいう。学校教育の目に見える大きな変化は、校内暴力の頻発と師弟関係の崩壊から始まった。誰が犯人だ、ではない。われわれ全員が犯人だ。「協働」を失った。
教育は教師による。現場の教師たちをどう支援できるか。「今ここにあるもの」とは違うものに繋がること。それが教育というもののいちばん重要な機能。そして葛藤させる人が教師。知識を教えるのではない。

学校には「何をしに入ったかわからない」というすでにはじまっているゲームに巻き込まれることだが、生徒はアンテナの感度だけが最大値になっている。そこにメンター(先達)に会う。先輩、教師。そのメンターが「ブレークスルー」をもたらす。そして自分の限界を超えることになる。それが「学び」だ。自分の手持ちの価値判断の「ものさし」を後生大事に抱え込んでいる限り、自分の限界を超えることはできない。知識は増え、技術も身につくかもしれない。資格も取れるかもしれない。しかし「テイクオフ(離陸)」はできない。「学び」とは離陸することだ。

人生も投げ出されすでに始まっているゲームだ。そこでは、人生の師が不可欠だ。孔子のいう君子の六芸。礼(祖賢を祀る)、楽(音楽)、射(弓)、御(馬を御す)、書、教。礼、楽、そして武道は人間ならざるもの(人馬一体とか)とコミュニケーションする力だ。専門教育ではなく、教養教育がいかに大切か。

その教育の力。そこに「述べて作らず(先賢の祖述)」(論語)、仏法の「如是我聞」(の姿勢)が大切となる。師の師だ。


農業が日本を救う.jpgスーパーNISHIYAMA、カルビーの「三連番地主義」、カゴメの悪戦苦闘など、現地を歩きながら、農業を21世紀最大の成長産業にもっていこうと呼びかける。農業(コメ)、農政専門ではない財部さんだからこそ、新しい角度で見ることができる。
そこで問題となるのは、農地法で貫かれた「耕作者主義」。農地が「資源」ではなく「資産」になってしまっていると指摘している。

昭和35年にカロリー摂取量(これ自体は全2500kcalでそう変わっていない)の半分がコメだったが、今はその半分の4分の1。農家は606万戸が285万戸。従事している人は1445万人が335万人。農地面積は470万haだが、耕作放棄地は38.6万haにもなる。農地は余っている。

「農地を貸しやすく、借りやすくできるように」「減反せずに、そこで飼料米や米粉ができるように」「コメの農政だけでなく、各方面の地域性も生かす農業に」と私はいってきたが、そうした方向に今、間違いなくなってきている。


軍師の生きざま.jpg戦国時代に活躍した軍師を描いた時代・歴史小説の傑作10編が収められている。

「武田晴信(信玄)の下にいる板垣信形」(新田次郎)、「坂口安吾の描く斉藤道三」、「軍師・山本勘助の恋」(宮本昌孝)、「海音寺潮五郎の描く黒田孝高と娘・八重」「石田三成(火坂雅志)」「直江兼続(尾崎士郎)」「真田幸村(大佛次郎)」など・・・・・・。

出世、名誉、私利私欲的野心に基づく策謀と知恵もあるが、義や信や恩を報ずる人の道に重きを置いた命のかけ方もある。今年のNHK大河ドラマは、上杉家の直江兼続(火坂雅志の「天地人」)が主人公となる。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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