taitero.jpg「ごく普通の女子学生がCIAにスカウトされて」が副題。南カリフォルニア大学在学中にCIAにスカウトされ、対テロ工作員になってテロリストを追い活躍する実話。その後、FBIに入ってアメリカにいる国外のスパイをとらえる仕事をする。そして、それらの経験も生かし、女子高校の教師として世界を変えようとしているのが今だ。

CIAの時代は、まさに9.11の時。昼夜を分かたず必死に働き、そこにはチェイニー副大統領、ライス大統領補佐官、パウエル国務長官らが、ごく普通に訪れる。ブッシュ大統領にも接し、その人柄にも好感を寄せる。中東を中心にしてテロ組織の中心に迫ろうとするが、大量破壊兵器が存在しないということでCIAが苦境に陥ることを、若く新人同然の彼女としても体験する。ブッシュ大統領への評価も反転する。「ホワイトハウスがCIAを裏切った」と弾劾する。イスラム過激派との戦いで、中東などの地域に派遣され、その激しく厳しい日々が描かれる。アフリカでも組織的な自爆テロが起きる。そして、毎日のように、交戦地帯ではよくあるPTSDに苦しめられる。「私は自分を救う必要もあった。落ち着き、安心し、こもることのできる家がほしかった」「ヨーロッパや中東、アフリカでテロが起きるたびに感じる責任を手放したかった」と、FBIに転身する。いかに切り刻まれるような日々であったかがわかる。FBIもまた大変厳しい仕事であることも描かれる。2001年から2005年に至るまで。20代の若き意欲と責任感溢れるアメリカ女性の姿が浮き彫りにされる。なかなか得難い実話。白須清美さんの訳。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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