posutokorona.jpg政府の新型コロナウィルス感染症対策分科会等、政府の機関でも尽力いただいた小林慶一郎、佐藤主光の両氏。コロナ対策の中で見えてきた「本来はこうすべきであった」「仕組みを変えなければ、日本は長期衰退に陥る」との観点から、極めて具体的に問題を提起し、ポストコロナの政策構想を提示する。

コロナ禍での対策を中で行ってきたわけだが、その指摘は遠慮なく鋭い。「医療以外の社会的なコストに淡白な医療エリート」「後回しになった医療体制強化の議論」「経済政策としてのPCR検査の有益性を認めなかった医療側」「ワクチン供給が間に合わなくて7月にブレーキを踏んだ政府。自治体の予約制限が相次ぐ」「乖離する医療現場と医療政策」「病床数は多いが、コロナ病床確保が進まない要因」「かかりつけ医の活用、オンライン診療を平時の常識に」「必要な診療報酬の見直し」・・・・・・。

「ポストコロナ時代に課題となる財政再建問題。中小企業等の過剰債務問題」「コロナ特別会計の必要性(別勘定で)」「社会保障のコストを賄うために必要な消費税(17%、18%にも)」「成長期待による財政再建不要論に妥当性はあるか?」「M M Tは朝三暮四の理論」「ポストコロナに向けた税財政の国際協調の必要性」・・・・・・。

「個人への給付で目立ったデジタル化の遅れ」「事後調整型にして迅速・公平な給付を行う。大学授業料の所得連動型ローンを始めとする所得連動型給付」「ベーシック・インカムや給付付き税額控除の検討」「給付のインフラとしてのマイナンバー制度」「目立った国と地方の乖離。食い違う政策と現場」「医療・介護の基幹産業化を」「デットからエクイティへ」「企業の事業構造の転換――ビジネスモデルの転換、債務処理、雇用対策」「生産性の低い企業の退出促進を」・・・・・・。

そして「ポストコロナへの八つのビジョン」として①デジタル化を促進する②医療提供体制を再構築する③リスクを分かち合う社会保障の仕組みを構築する④非常時のガバナンスを改善する⑤万機公論に決すべし⑥誰でも再チャレンジできる自由を広げる⑦将来世代の立場に立つ⑧新たなグローバル秩序を構想する――を提起する。この2年の諸問題を踏まえ、分析をし、具体的に提起している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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