sonohonha.jpg又吉直樹と絵本作家のヨシタケシンスケによる、世にも不思議な本の物語。童話のようでもあり、中身は辛辣な比喩の物語でもあり、泣き笑いも、それぞれにオチがついて、こんな発想があるのかと「本を探す旅」に連れていかれる。本の大好きな王様がいて、もう年寄りで目が見えなくなってきている。「目が悪くなり、もう本を読むことができない。でもわしは本が好きだ。お前たち、世界中をまわって『めずらしい本』について知っている者を探し出し、その本についての話を聞いてきて、わしに教えてほしいのだ」。旅に出たニ人の男はたくさんの本を持ち帰る。

そして王様に毎夜にわたって世にも不思議な物語を語るのだ。よくもこんなに不思議な話が作れるものだと感心する。「第7夜」は、他に比べて長いが、絵本作家になりたいと願う少年・少女のやりとりが、なんとも切なく、また爽やかに心に迫ってくる。全体を通じて「本っていいな」と思わせる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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