20120926-1.jpgのサムネイル画像すっかり秋めいてまいりましたが、今年7月、九州北部を襲った豪雨で河川の堤防決壊や氾濫が相次いだのは、記憶に新しいところです。これを受けて、河川の堤防について国土交通省による全国的な緊急点検が行われ、その結果が先日、発表されました。

実は、この内容が、私の地元である北区・足立区をはじめ、荒川下流域にとっては深刻なものでした。点検した左右両岸のうち75%にあたる33.7kmで強度や高さが不足。対策が必要と判断されたのです。

さらに、増水が続いて堤防内の土に水がしみ込み決壊する「浸透決壊」の発生も、そのうち6.5kmで懸念されています。
九州北部豪雨では、河川の水が堤防からあふれる「越水」や、河川の流れで堤防が削り取られる「浸食」に加えて、この「浸透」による堤防決壊で甚大な被害が発生しました。荒川でも対策が急務です。

そこで、私は昨日26日、国土交通省に羽田雄一郎国交大臣を訪ね、「台風や豪雨、大震災に備えた防災・減災対策の具体論を提起し、予算をつけていくべきだ」と、河川などの防災・減災対策を申し入れました。

具体的には、荒川・利根川をはじめとする全国の河川の万全な堤防強化策をはじめ、住民の生命を守るスーパー堤防の地元住民や自治体の要望を十分に踏まえた整備促進、堤防や水門の耐震性強化、住民が的確に避難できるハザードマップの作成と情報提供体制の確立などを求めました。

20120926-2.jpgのサムネイル画像これに対して羽田国交大臣は、防災・減災対策について「一般の公共事業とは別枠で考えていかなければならない」と語り、「緊急性や人口の密集状況を把握し、選択と集中の観点でしっかり取り組みたい」との回答がありました。

荒川流域は人口が密集しており、国交省によれば、堤防決壊によって想定される最大氾濫区域内の一般資産額は、約142兆円と算出されています。実際に水害が発生した際の被害総額は数十兆円にのぼるでしょう。

国民の生命を守るためにも、資産を守るためにも、さらには首都機能を維持するためにも、荒川の堤防強化は喫緊かつ最重要の課題。一日も早く推進されるよう、今後も尽力してまいります。


20120924_1.JPG22日、第9回公明党全国大会を開催、「日本再建――明日につなぐ力」を掲げ、次期衆院選、明年の参院選、東京都議選の勝利に向けて本格的なスタートを切りました。私は党全国代表者会議議長に再任されました。日本が外交、景気・経済をはじめとして国難に遭遇している今です。全力で頑張ります。

20120924足立 バザー.JPG23日は、あいにくの雨となり、屋外での行事は中止となりましたが、足立区肢体不自由児者父母の会バザーや北区伝統工芸展などの諸行事に参加、さまざま懇談をしました。「今も全力」「政治は結果」「庶民の側に立つ」――頑張ります。


20120922いじめPT 0920.JPG9月20日、衆院第2議員会館でNPO法人「全国いじめ被害者の会」(大沢秀明理事長)からの要請を受けました。陰湿で巧妙、集団的、暴力的な「いじめ」の実態の報告とともに、「いじめを訴えても、学校が真剣にすぐ対応してくれない場合が多い」という切実な訴えでした。

毎日、「いじめ」が報道されます。胸がしめつけられる思いです。文科省は9月11日、全国の小中高校(約3万5千校)などを対象にした「2011年度児童生徒の問題行動調査」を公表。いじめの認知件数は7万231件で依然として高水準にある。また一方で児童生徒の自殺(いじめが原因とは限らない)が、200人で最多となったことを報告しています。しかし、実態はより多く、より深刻だと思います。

「『いじめ』は2学期からひどくなる」――これは最近、ポプラ社から発刊された佳川奈未さんの本。ご本人も息子さんにも何年も続いた地獄のような「いじめ」があったと語っています。

1学期は偵察の時期で、2学期からは特に"いじめ"はひどくなる。「1秒あれば、いじめはできる」「持ち物すべてが、隠され、失くされ、壊され、焼かれる」「着る物もトイレに投げられる」「虫を食べさせられる」「性的辱めを受ける」――笑いながら、面白がってやる気晴らしゲームが、閉鎖された学校空間によって地獄を生み出す。

いじめられている子は、顔、表情、体、態度、服装、食欲の変化など、必ず無言のサインを送っている。それをキャッチしたら、すぐ学校を休ませることだ。学校に相談に行くにもタイミングが重要だし、準備も大切だ――解決に向けて、やるべきこと、やってはいけないことを具体的に佳川さんは示し、子どもを悪夢の毎日から救い出さないといけないと言っています。現在の"いじめ"の実態は昔と違っており、そのことをよく知ることが大切だと思います。
 
また、「教室の悪魔」や「震える学校」(ポプラ社)を出している山脇由貴子さんは、最近の「いじめ」の実態を抉るとともに、「人間の心には、生まれた瞬間から愛情で満たされなくてはならない器がある」「その愛情の器がカラカラに渇いている」と指摘しています。「いじめ」への教師や家庭の敏感力や、特に学校・教師の対処の仕方・行動力が大切です。

しっかり頑張ります。


20120918敬老会.JPG15、16、17日の3連休、スポーツ行事や各地域でお祭りが盛大に行われました。

17日は敬老の日。敬老の日祝賀の会にも参加しましたが、103歳の方をはじめ、多くのお年寄りにお会いしました。

今年は"団塊の世代"が65歳を迎え始めた年で、65歳以上の高齢者が総人口の24%、初めて3000万人を超えました。一方、社会の支え手となる現役世代は、少子化の影響で減少が続いています。

そうした中でも安心して暮らせる高齢社会を築くためにも、年金や医療、介護といった社会保障制度の安定と充実が不可欠です。「介護」は多くの方が特養施設などの待機を余儀なくされているのが現状。施設の拡充や働く職員の待遇改善などに努力をしてきましたが、更なる幅広い支援が大切となります。

高齢社会に向けて、白内障手術の保険適用やバリアフリー化の推進、成年後見制度なども進めてきましたが、元気で長生きできる「幸齢社会」を目指し、更に頑張ります。20120918.JPG


今日は、私が地元の皆さまと共に長年取り組んできた課題が、大きく解決へ前進しましたので、ご報告させていただきます。

足立区小台方面から田端駅へ通じる都道白山小台線に、JR東北本線と交差する「第2下田端踏切およびガード」があります。この都道は、田端駅や商店街に近く、通勤・通学や買い物などの歩行者・自転車が多く行き交います。しかし、前後区間では両側それぞれ幅3メートルある歩道が、踏切とガードによって1.3メートルと極端に狭くなっているため、通行やすれ違いに不便。時には、車道に出る歩行者や自転車もあり、路線バスなどの通行に支障を来し、渋滞や接触を引き起こしてきました。

20120910下田端6.JPGのサムネイル画像現在、この第2下田端踏切およびガードの拡幅工事が行われていますが、ついに9日、鉄道高架の橋桁を、新しく幅の広い橋桁に架け替える、最大の工事が行われました。午前2時ごろから明け方にかけ、電車や周辺道路を停止・通行止めし、真夜中にもかかわらず多くの関係者が見守る中、工事の大きなヤマを無事に越えることができたわけです。

このガードは、なんとか拡幅ができないものかと、地元・北区東田端の皆さまをはじめ、多くの方々が尽力してきました。4745筆もの署名を区に届け、2002年(平成14年)には北区議会が拡幅に関する陳情書を採択し、都やJR東日本に提出しています。しかし事態は、なかなか動きませんでした。なぜかといえば、一つには、東京都・JR・国交省の道路担当部局が、三すくみになっていたからです。そして、もう一つの原因は、工事の技術的な問題です。

「いったい、どこに、何を言ったらよいのか分からない」
「何が一番、大変なのかが、よく分からない」

こうした地元の皆さまのお声を受け、私が衆議院予算委員会で、この問題を取り上げたのは2005年2月25日。私は写真を示しながら拡幅を求め、国土交通大臣が取り組むことを約束したことから、ただちに3月8日には、国土交通省道路局長や都の担当者などの視察が実現。20年以上にわたる積年の課題であった拡幅は、ようやく具体化へ向けて前進が開始されました。

20120910下田端5.JPGのサムネイル画像そして、このたび工事が最大の難所を越えたことは、とてもうれしいことです。さっそく9日、地元の皆さまの喜びの声を伺い、取り組んでよかったと私も大変に感激しました。これによって、ガード部の歩道は、かつての幅1.3メートルから、両側とも3メートルへと、実に倍以上に広がります。地元の皆さまの長年のご努力、そして、工事に関係する方々に感謝申し上げると共に、完成までの無事故を心より祈るものです。



プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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