20120922いじめPT 0920.JPG9月20日、衆院第2議員会館でNPO法人「全国いじめ被害者の会」(大沢秀明理事長)からの要請を受けました。陰湿で巧妙、集団的、暴力的な「いじめ」の実態の報告とともに、「いじめを訴えても、学校が真剣にすぐ対応してくれない場合が多い」という切実な訴えでした。

毎日、「いじめ」が報道されます。胸がしめつけられる思いです。文科省は9月11日、全国の小中高校(約3万5千校)などを対象にした「2011年度児童生徒の問題行動調査」を公表。いじめの認知件数は7万231件で依然として高水準にある。また一方で児童生徒の自殺(いじめが原因とは限らない)が、200人で最多となったことを報告しています。しかし、実態はより多く、より深刻だと思います。

「『いじめ』は2学期からひどくなる」――これは最近、ポプラ社から発刊された佳川奈未さんの本。ご本人も息子さんにも何年も続いた地獄のような「いじめ」があったと語っています。

1学期は偵察の時期で、2学期からは特に"いじめ"はひどくなる。「1秒あれば、いじめはできる」「持ち物すべてが、隠され、失くされ、壊され、焼かれる」「着る物もトイレに投げられる」「虫を食べさせられる」「性的辱めを受ける」――笑いながら、面白がってやる気晴らしゲームが、閉鎖された学校空間によって地獄を生み出す。

いじめられている子は、顔、表情、体、態度、服装、食欲の変化など、必ず無言のサインを送っている。それをキャッチしたら、すぐ学校を休ませることだ。学校に相談に行くにもタイミングが重要だし、準備も大切だ――解決に向けて、やるべきこと、やってはいけないことを具体的に佳川さんは示し、子どもを悪夢の毎日から救い出さないといけないと言っています。現在の"いじめ"の実態は昔と違っており、そのことをよく知ることが大切だと思います。
 
また、「教室の悪魔」や「震える学校」(ポプラ社)を出している山脇由貴子さんは、最近の「いじめ」の実態を抉るとともに、「人間の心には、生まれた瞬間から愛情で満たされなくてはならない器がある」「その愛情の器がカラカラに渇いている」と指摘しています。「いじめ」への教師や家庭の敏感力や、特に学校・教師の対処の仕方・行動力が大切です。

しっかり頑張ります。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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