20120921震える学校.jpg山脇さんが2006年に出した「教室の悪魔」(ポプラ社)は衝撃的な本だった。現在の"いじめ"がいかに集団で、対象が入り替わり、残忍で、巧妙に、隠れた所で、ネット等も駆使して行われているか、その核心を突いていた。

本書では"いじめ"の実態を再び抉るとともに、教師自身が、一日百件もの誹謗メール「死ね」「レイプしてやる」などの"いじめ"にあい、噂によって職場を追われる実態にまでふれている。

「信頼される学校」のために、山脇さんは
(1)複数の教員の目で見守る
(2)保護者全員に知らせる
(3)電話ではなく、定期的な保護者会で話し合う
(4)子どもたちには保護者からも伝えてもらう
(5)被害者への質問はしない
(6)アンケートは、活用のルールを子どもに伝えておく
(7)情報は集めても、事実の調査にはこだわらない
(8)さまざまな大人が見守るオープンな学校に
(9)頻繁な保護者会で、連続的なコミュニケーションを生み出す
(10)子ども同士の話し合い
(11)学校内部で解決できない時は、教育委員会や警察への相談をためらわない
――などを示す。

 「人間の心には、生まれた瞬間から愛情で満たされなくてはならない器がある」「満たされないと心を苦しめる」「愛情を注ぐことだ」「愛情の器がカラカラに渇いている子どもが、いじめを起こす」と「愛情の器」を満たすことを山脇さんは訴える。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

太田あきひろホームページへ

カテゴリ一覧

最新記事一覧

月別アーカイブ

上へ