20110107-book.JPG 言っていることはきわめて明確。ある意味では一つ。それがはっきりしているからこの本は話題の書となっているともいえる。
「経済は人口の波で動 く」「このデフレの15年、顕著なのは生産年齢人口の減少(就業者数の減少)=消費者人口の減少と高齢者の激増(しかし消費は増えない)の同時進行」「経 済を動かしているのは景気の波ではなく、人口の波だ。景気循環に伴う失業者の増減や若者の流出で説明できるものではない。経済成長こそ解決策とか、国際競 争に負けているとか(逆に日本は国際経済競争の勝者だ)、労働生産性さえ上げればGDPは落ちないとか(労働力数をへらして生産性を高める企業努力は GDPの更なる縮小となる)は誤りだ」――。そして、(1)生産年齢人口の減少ペースを少しでも弱める(2)生産年齢人口に該当する世代の個人所得の総額 を維持し増やす(3)(生産年齢人口+高齢者による)個人消費の総額を維持し増やす――の3目標を提示する。
 そして「高齢富裕層から若者への所得移転」「女性の就労と経営参加」「労働者ではなく、外国人観光客・短期定住者の受入」をいう。
その巨大な底流をしっかり踏まえて対応しつつ、労働集約型、発展途上国型の成長ではない日本の生きる道を探らなければならない。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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