3年前に行方不明となっていた歌手志望の若い女性(並木佐織)の遺体が発見される。容疑者はなんと、20年ほど前に起きた少女殺害事件(本橋優奈ちゃん事件)と同じ蓮沼寛一。しかし犯行確実と思われた両事件はともに、完黙の末「無罪」「証拠不十分」で釈放されてしまう。「あいつがやった」「犯人間違いなし」と思われているのに、司法の場では裁けない無念。遺族や街の人々の憎悪が噴出し、秋祭りのパレードの日、ある計画が挙行される。
二件の殺人事件を担当しながら起訴できず、悔しい思いを抱く草薙。米国から帰って人情味が増した感のある湯川(ガリレオ)。並木の家族や友人・戸島、新倉夫妻、佐織の恋人・高垣智也、警察の草薙の同僚・内海薫等・・・・・・。二転三転、絶妙のタッチで真実に迫り、心音を聞いていく。