データの争奪戦、データ・テクノロジーの活用いかんで企業も国も浮沈が決まる。GAFA対BATは今、米国の「FAANG+M(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル、マイクロソフト)」と中国の「BATH(バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ)」の戦いとなっている。2020年代のテクノロジーの構図は「データの高速化・大容量を実現する5G、データの保存・処理能力を飛躍的に伸ばすクラウド、それらのデータを使って高度な判断を行うAI。この3つのメガテクノロジーを組み合わせることで形成される三角形=トライアングルの力が、次代の産業・社会・国家を大きく変える原動力となる」ということだ。その中心はAIであり、このトライアングルを基軸に、自動運転やスマートホーム、ヘルスケア、ロボティクスをはじめ全方位で新たな世界が開かれる。加えて4つめの軸としてブロックチェーンが登場し、データや情報がより効率化・民主化されていく。
「AIのインパクトは、良質のアルゴリズムとデータ量の掛け算で決まる。東京圏のデータ量は世界でも最高水準にある。本気でAIのアルゴリズム開発に取り組めば、世界のAIテクノロジーをリードする存在になり、日本のAIビジネスが再生する可能性は十二分にある」という。AIを中軸とし、5G・クラウド・ブロックチェーンの基礎的考え方と世界の現状、志向している激流の未来を解説する。そして、「貪欲に海外から学び、取り込み、行動しよう」と強く言う。