堺屋太一さんの本は「油断」「団塊の世代」「峠の群像」にはじまり、ずっと読んできた。この本は今、時代の変わり目の大激震にあたり、近代工業社会から知価社会への転換を改めて語っている。物財の豊富が幸せという社会から満足が大きい主観の世界に変わったということを、本当に認識しなければダメだと繰り返し述べている。
1つは明治維新とは何であったか。(1)開国(2)武士の身分を廃止(3)廃藩置県(4)新貸令(5)教育制度と軍事体制――それはグローバリゼーション、公務員改革、道州制・・・などとなる。
もう1つはチンギス・ハンはなぜ世界を制覇できたか。その強さとは何か。
そうした例を引きつつ、この20年にわたって指摘し続けている知価社会に本格的に対応できる国をつくらねばならない。