
メールで友人とつながり、インターネットを活用して楽しむものが、掲示板やメールでの「相互性」や「匿名性」をもって、裏サイトなどで悪用されたりする。ネットいじめの横行だ。
ネット社会を生きる子供は疲弊している。児童買春・児童ポルノ禁止法改正に動いているが(G8でポルノ写真の単純所持を禁止していないのは日本とロシアだけ)、性的いじめなどは生涯にわたってその子どもを苦しめ続ける。
ネットいじめ問題の大本は「いじめ」そのものだ。悪いのは「いじめている側」だ。これまでのいじめ対策は被害者に「頑張れ」とか「親・教師に勇気をもって言え」といったピントはずれが多かった。加害者の側への対応こそが大切で、いじめている子には、自分が認められたいという「承認欲求」が満たされていないといういらだちがある。それを被害者にぶつけ、相手が苦しむ姿が面白い。人を傷つけないようにする心の教育、情報モラル教育が大事だし、いのちの大切さを教えること、すぐ「死ね」とか「死にたい」と書き込まないようにする教育が大切となる。
それにしても、メディアの暴力を笑いにする番組。漫才ブームというが、すぐ頭を叩いたり、「ブタ」とか「デブ」「薄毛」など軽薄な「優越型」ネタの多さは何だ。
渡辺さんは諸外国の対応も含めて、丁寧な取材によって実態を浮き彫りにし、提言している。