いよいよ裁判員制度がスタートする。司法制度改革の大改革のなかで実現した裁判員制度は、「司法に国民的支持、国民的基盤の拡充を」「専門家である裁判官と素人である裁判員との協働によって刑事裁判を行うもの」「市民が法(正義)の担い手になる」「日本の民主主義の向上、成熟の試金石」である。
司法制度改革は、専門家に任せてきた裁判に国民が参加するものであり、官主導、「公」のことは国任せ、お上任せという風潮を変えることになる。
国民自らが司法にも、政治にも重い責任を負う、担うという思考への転換だ。あわせて、国民1人1人からみれば、この事件をどう見るか、を冷静に考えることになる。テレビでも「行列のできる法律相談所」をはじめ、そうした思考はかなり学んできているのではないか。