太田あきひろです。
今日からやっと国会が始まります。短い国会は残念ですが、予算委員会も何とか行われます。その予算ですが、27日、2011年度予算の概算要求基準が閣議決定されました。
民主党のマニフェスト(サギフェスト)による水ぶくれ、バラマキの今年度予算を修正し、官邸主導で予算編成をすると思いきや、縮減もしないで、しかも省庁に丸投げしたひどい概算要求基準です。
(1)景気・経済対策をめざすのか、強い社会保障をめざすのか、財政の緊度をめざすのか――全く意思と意欲が見られない。
(2)「水ぶくれ、バラマキ予算」「借金頼み、国債最悪44兆円」――と酷評された2010年度予算(過去最大の一般会計92.3兆円)の歳出71兆円、国債44兆円をそのまま前提としている(報道でも、この点の指摘が弱いが、これこそが急所)。そもそもそこがおかしい。
(3)景気・経済対策と財政の緊度が来年度予算では大事。しかし上記の水ぶくれ予算の歳出を容認して財政の緊度がない上に、内容的にも景気回復に直接役立つものとなっていない(手当、手当ばかりで、仕事をつくる、投資を促進するものになっていない)。
(4)歳出71兆円のうち、社会保障費、地方交付税交付金などを除く約24兆円を対象にして1割を削減するというが、政治主導といいながら各省に投げて、1割削減させるのもおかしいし、額も少ない。バラまき政策そのものの縮減こそが必要だ。
何をやりたいか見えず、先の全く見えない迷走の予算編成です。政治は予算によって進むもの。これが全くできていない民主政権がいかに漂流しているかの表れです。