
日本は1年 ぶりで会った時でも、お世話になったことを感謝する言葉を添えるのが挨拶の基本だが、中国の感謝はその時、その場で行うものであり、後日会った時は謝意は 言わない。繰り返しての感謝は水臭い、親しいからこそ再三の感謝は避ける。しかし、お詫びの言葉は繰り返すことが多い。「前事不忘」の意味はそうしたこと だと、指摘する。
「美 の感性優先の思考」「原理原則のない感性の世界」「無思想、無哲学の国」――そうした真似る日本。「鉄面皮の中国と変節する日本」「西洋化へ雪崩れる、変 わり身のすばやい日本、西洋化を恥とし、敵視した中国」「阿倍仲麻呂に見る望郷・ふるさと(景色・山河)、ふるさとに執着しない中国人(中国人がふるさと で想起するのは人、家族)」「愛国心の差異」――など、丹念に描いている。