
歴史の断絶を革命というならば、現代には4つの革命が起きている。「利子率革命(長い2%以下の低金利)」「貨幣革命(編み出された金融・レバレッジ空間)」「価格革命(従来にない原油など基礎的資源の非連続的高騰)」「賃金革命(交易条件の悪化から企業が労働者の所得下げを余儀なくされ、中間層が崩落)」だ。
これは近代の終焉であり、それは9.11米国の同時多発テロ、リーマン・ショック、3.11福島原発事故などに鋭角的に現われた。膨張、成長、過剰、蒐集(コレクション)――有限に突きあたってもなお人工的な無限をつくろうとする人間は、そうして未来をも収奪しようとする。もはや成長を前提とした経済社会を考えることは難しいし、あまりに無理をしすぎている。水野さんは「(中央/地方)という枠組みを見直して、地域を拠点にして、できるだけ自己完結型で定常社会を前提とする新しい社会モデルを模索せよ」という。