20121019ことばと文字と文章と.jpg「文字がはいってきたころ」「呉音と漢音」「医術用語などは呉音」「なぜ同音の字が多いのか」「万葉仮名」「かなもじの発生」「ことばと文字と文章」――意識にのぼってこなかった「ことばと文字と文章」を解いてくれる。唸ってしまうほどだ。

「女の学校」では、若い娘が島を出る、家を出ての長い旅の習慣が出てくる。宮本常一の「忘れられた日本人」にも描かれる世界だが、背景として渡辺京二の「逝きし世の面影」にふれている。

「平田篤胤と片山松斎」では平田の「霊の真柱」について「この本は実にばかばかしいものである」「日本尊しの狂信」とし戦時教育において行われた「日本は神の国である」などの源流を解き明かしてくれる。

「ラバウルの戦犯裁判」では、戦後裁判がアジア各地で行われ、いかに戦後が苦しみのなかにあったか、丁寧に調べて、息苦しいほどだ。

「閔妃殺害」は1895年、まさに日清戦争の時だが「日本・朝鮮・清・ロシア」の支配の背景を抉りだしている。

「昭和十年代外地の日本語教育」も侵略と統治を考えさせられた。日本(人)は、どうもイデオロギー、思い込み、思考停止、に走ってしまう。一つ一つ現場を、文献等を、そして聞き、歩いて、積み上げて、物事を全体的に、また内から把握することがいかに大事かを思い知らされる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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