紙つなげ!彼らが本の紙を造っている.jpg
「この工場が死んだら日本の出版は終わる・・・・・・」「日本製紙石巻工場は、家族や知人・同僚たちを亡くし、家や思い出を流された従業員たちが、意地で立ち上げた工場だ」・・・・・・。絶望的な状況から、奇跡の復興を、どこよりも早く果たした職人たちの闘い。日本の強さは、この現場で黙々と働く人の強さ。執念のバトンが次々と手渡されていく。そこにはまた現場から信頼を得ているリーダーの意志が必ずある。


日本の出版用紙の約4割が日本製紙で生産されており、石巻工場はその基幹工場だ。私は2011年4月13日、2012年3月11日・・・・・・など石巻を訪れ、その都度、切実な要望を受け、走った。日和山にも立った。この日本製紙が、何としても操業すると宣言し、動いたことがどれだけ市民に希望を与えたか。芳賀義雄社長、倉田博美工場長、佐藤憲昭8号抄紙機(8マシン)リーダー、日本製紙石巻野球部や居酒屋店主の証言・・・・・・。全ての人が捨て身の真実の言葉を心の中に持っている。そうして製造された紙。そして本。本をめくることに、感慨が走るようになる。「復興はこれからなのだ」と本書は結ばれている。その通りだ。被災地からは「風評」「風化」との戦いが繰り返し述べられるが、本書はその打破にも間違いなくなる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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