
昨年9月の御嶽山噴火から浅間山、桜島、口永良部島、そして大涌谷(箱根山)や蔵王山・・・・・・。日本には活火山だけで110、陸上の火山の7分の1が日本にあり、常時観測しているのは50火山に及ぶ。
「日本誕生から破局噴火まで」と副題にあるように、「プレートの動きが地震も火山も生み出してきたこと」「地震と火山噴火の関係とメカニズムの違い」「火山災害の歴史」「噴火の5つのタイプ」「どんな大噴火がこれから日本を襲うのか」「危ない火山は意外に近くにある」など、解説する。そして「予知は一筋縄ではいかない。それは噴火予知にとって肝心な、地下でなにが起きているかということが、わかっていないからだ」「マグマがどう動いて、どう噴火に至るかというそれぞれの段階での学問的な解明がまだできていない」「有珠山の2000年噴火で直前予知に成功したのは、350年前から正確な記録が残る7回の噴火を繰り返してきた、世界の火山では例外的な好条件に恵まれたためだ」という。
そのうえで、私たちは被害最小化のための観測体制、人材確保に努めることだ。最後に「火山国日本に住む覚悟を日本人は持っているべきだろう」と結んでいる。