国家国民の安全をどう守るか。北朝鮮の昨今をはじめとして日本周辺の安全保障環境の変化にどう対処するか。国際社会の平和と安全にPKOをはじめとして、日本はどう関わるか。この2年余、国会で議論し、成立した平和安全法制。
政治は、国際情勢にしても経済においても、どこまでもリアリズムが貫かれなければならないと思う。煽情的な政治、ポピュリズムの政治に陥ることを戒めなくてはならない。
小川さんは「集団的自衛権とはそもそも何か」「平和安全法制はどんな法律が含まれているか」「集団的自衛権と集団安全保障はどう違うか」「自衛隊の国連平和維持活動(PKO)参加の実情」「ROEとは何か」「自衛官が"戦死する"というデマ」「若者は徴兵されるのか」「平和安全法制と憲法9条」などを、軍事アナリストとして国際社会のリアリズムのなかで丁寧に整理して解説している。そして「安保法制で日本の平和と安全は高まる。"戦争法""戦争ができる国になる""自衛官が戦死する""アメリカの戦争に引きずり込まれる"などは誤りであり、デマである」と、安全保障の根幹と実態から指摘する。