米国のベストセラー原作本が映画化され、日本でも今、上映。フロリダで生まれ育ったジェイコブを愛してくれた祖父が悽惨な死を遂げる。その遺言と遺品から見つかった奇妙な写真。空中浮揚している女の子、大きな石を持ち上げるやせた少年、口が2つある子ども、透明人間・・・・・・。祖父の遺言に従ってウェールズの小さな島を訪れたジェイコブは、廃墟の孤児院でミス・ペレグリンと共に暮らす奇妙なこどもたちと触れ合う。そして、祖父はその人たちと育ったこと、自分も祖父も「怪物の姿が見える」という特別な能力をもつ同じピキューリアの一員であることを知る。また驚くことに彼らは1940年9月3日を今なお毎日繰返しているというのだ。彼らとの一体感が深まり、やがて彼らに襲いかかる殺戮の脅威に立ち向かう日が来た。
不思議なファンタジー小説ではある。しかし同時に、人間の能力の個性と、無限性、生命的時間、ナチス・ドイツとホロコースト、子どもの夢と無垢の友情など、思いは時空を飛ぶ。