遠縁の女  青山文平著.jpg「遠縁の女」と「機織る武家」「沼尻新田」の三篇。

いずれも貧しい武家、言葉少なに息の詰まるような生活と人間関係。江戸時代の武家の貧しさと心の中の寂寥感は、現在のような自由な言語空間がないゆえに迫りくるものがある。そのなかで我慢を強いられて生きる女性の心象風景がもの悲しく響く。危ない女、芯強き女、清楚な女。

三篇とも、人は心の中に引っかかる何かを抜けないまま生きるものだということを思わせる。「遠縁の女」は、5年の武者修行から帰国した男を待っていた衝撃の事実と女の仕掛け。「機織る武家」は血の繋がらない3人が暮らす貧しい武家で、後妻が機織りを始める。「沼尻新田」は、新田開発を持ちかけられた当主の当惑と喜び。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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