「孤独ほど、贅沢な愉楽はない。誰にも邪魔されない自由もある。群れず、媚びず、自分の姿勢を貫く。すると、内側から品も滲み出てくる。そんな成熟した人間だけが到達出来る境地が『孤独』である」――。
たしかに現代では、孤独に対して負のイメージが強い。しかし、本書が大きな話題を呼んでいるのは、それは少子高齢社会となって一人暮らしが急増していること、人間関係に悩む人が多いストレス社会であること、メール・ライン・SNS等の情報社会で輪の中にいないと淋しくて仕方がない等々、より依存的社会の歪み・軋みが露わとなっている現実があるからだ。たしかにスマホが淋しさを助長している。
「淋しいとは一時の感情であり、孤独とはそれを突き抜けた一人で生きていく覚悟である」「他人に合わせるくらいなら孤独を選ぶ」「孤独上手は中年から本領を発揮する」「一人で行動できないと楽しみが半減する」「恥と誇りは表裏一体である。自分を省み、恥を知り、自分に恥じない生き方をする中から誇りが生まれる。それがその人の存在をつくっていく。そして冒すことの出来ない品になる」「孤独と品性は切り離せない。孤独を知る人は美しい」「孤独の中で自分を知る。孤独な人は、いい出会いに敏感になる」・・・・・・。
「凛とした」「毅然とした」「品のある」「美しい」生き方を、「極上の孤独」として語る。