国宝上.jpg国宝下.jpg歌舞伎の世界の芸と美と業。梨園の高尚な世界が、これほど業火にもまれ、泥臭く、むき出しの人間として苦闘し、芸と美に奥深く入り込んでいくものか。その一途さと熱量がぐいぐいと迫って来る。「悪人」や「怒り」とはまた違った骨太で美しく鮮やかな作品。

極道の家に生まれ、歌舞伎役者となった美しい喜久雄(三代目花井半二郎)。歌舞伎の御曹司として生まれ、険しい道を歩み続ける俊介(五代目花井白虎)。二人は兄弟同然、心を通わせる。親父の刺殺、先代の糖尿病による失明や襲名口上での吐血と死、俊介の出奔放浪、喜久雄へのいじめ‥‥‥。苦難というより悲劇そのものだが、懸命に支える家族や友人。芸を究める厳しさと孤独が、波打つように伝わってくる。若き二人の役者は、頂点に登り詰めるが、なおも狂うように芸の世界を求め続けるのだ。

歌舞伎の世界、"物狂い"の美の世界と、二人の生き様が、混然一体となる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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