世界史の大逆転.jpg国際情勢が変化激しく混沌としているなか、二人の対談はきわめて刺激的、鋭角的で面白い。「ここ数年の世界で起こりつつあるのは、何十年に一度の巨大な地殻変動ではないか。かつて我々が"常識"であると思ってきた流れが、予測を裏切るようなかたちで、ことごとく逆転しはじめたのだ。こうした構造的変化の本質を知るにはどうすべきか(宮家)」「こういうときに役に立つのが、地政学と思想史だ(佐藤)」という。変化は「移民と格差拡大」「トランプ大統領誕生」「米朝首脳会談」「米中対立」「核抑止から核拡散の時代」「トランプのエルサレム首都認定」「ヨーロッパの"脱石油"」「AIの急進展」「到来した"新・帝国主義の時代"」等が、因であり果である。

地政学で見ることはきわめて重要。ヨーロッパも中東も、そのなかでのサウジアラビアやイラン、勿論東アジアもだ。「混迷する中東」「ヨーロッパの脱石油、EVへの転換――エネルギーの脱中東依存、脱ロシア、そして"アメリカ離れ?"」。そして「北朝鮮をめぐっての韓国、中国、ロシアの思惑」・・・・・・。さらに「プレスビテリアン(長老派)としてのトランプ」「劇的に変化したアメリカの対中政策(貿易戦争ではない)」「"神"がいない国(中国)の体制の強さとナショナリズム」「エネルギーのベストミックスをエコノミスト、学者、軍事専門家らの知見でめざせ」・・・・・・。

バランスが崩れて混迷する世界。日本の戦略、外交でも核でも、エネルギーでもAIでも、したたかな戦略のあり方を示唆している。「国際情勢のルールが変わった」が副題。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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