世界経済チキンゲームの罠.jpg激変する世界。経済も政治も、情報、テクノロジーも・・・・・・。あらゆる所で、チキンゲームが行われている。「本書はニューヨーク、ワシントンからデトロイトを回り、ソウル、上海やモスクワを訪ねた取材の成果をもとに、世界経済のつばぜり合いを報告しようとした」とあるように、激変する世界の体温と緊張感が伝わってくる。そして、本書が報告しているのが、今年2月迄。その後の2回目の米朝首脳会談や最近の米中貿易の衝突など、世界の動きはますます激しく変化していることを実感する。チキンゲームは続くと把え、日本としての戦略をガッチリ打ち立てることこそが大切だと思う。

今年の世界地図――。「トランプが地球を振り回す(アメリカ・ファーストで国際的な約束事を次々とちゃぶ台返しを行っているが、トランプを後押しする草の根の支持層は堅固になっている)」「米中新冷戦 世界に暗雲(ペンス演説、米国の中国に対する構えの大変化、先端技術の覇権争い、テクノ冷戦)」「中国の夢と悪夢(シェア自転車の墓場、無人コンビニの弱点、中国の3つの過剰、中国製造2025の中国の意図、ファイブアイズの中国包囲網)」「欧州が壊れていく――3人のMの憂鬱(移民と難民にどう向き合うか、欧州議会選挙と右翼政党、スティーブ・バノンvsジョージ・ソロス)」「市場動乱再び(パウエルFRB議長解任説、新興国経済の不安定・もろさ)」「有権者の反乱はあるか(英国・仏などの若者の反乱)」「金というカナリアが鳴く中で(米国による資産の差し押さえを懸念した金購入)」・・・・・・。各章の中身は生々しい。

世界経済のつばぜり合い、米中のつばぜり合い、暗雲が次々とたれ込めるなか、日本はどう戦略を立てて動くか。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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