推理作家・香月史郎は城塚翡翠という霊媒の若き女性の助けを借り、様々な難事件を解決してきた。香月の大学の後輩・倉持結花が殺害された事件、作家の黒越篤が閉鎖空間で殺害される"水鏡荘の殺人"。そして女子高生連続絞殺事件。翡翠が死者の言葉を伝え、それを香月は論理の力を組み合わせて解決するという訳だ。
そんな時、同一犯と思われる姿なき8件もの連続殺人事件が起きていた。手口も異常だが、何の手がかりも残さない。全員が20代の女性会社員、一人暮らし、失踪届が出されていることを後で知る。犯人は狡猾で、警察の捜査手法にも詳しいようだ。事件は予想外の展開に。「大ドンデン返し」と「緻密な推理」に身体ごと持っていかれる本格ミステリー。