41T-BMn-+OL.jpg海上保安庁の使命と役割は大きい。海上保安庁は、世界でも類を見ない純然たる海上法執行機関で誇るべきものだ。しかし、その現実の姿が知られているかといえばそうではない。「海洋立国日本」を24時間護り続ける海保の真剣な戦いと凄絶な苦労は知られていない。海上保安大学校出身で、特殊警備隊(SST)基地長、第十管区本部長、警備救難部長等を経て、海保長官を務めた佐藤雄二氏が、自ら任に当たった現場の戦いを綴った貴重な記録。副題は「叩き上げ海保長官の重大事案ファイル」。凄まじい丈夫の真剣勝負、緊迫の戦いの日々に感動する。私の国交大臣の時の海保長官で苦労をかけた。

「ソ連漁船の検挙、冬の海に転落(1978年室蘭)」「台湾密漁船の取締り(1979年)」「巡視船をペルシャ湾へ派遣せよ」「潜水艦『なだしお』事件(1988年)」「船内暴動を鎮圧せよ(1989年)」「関西国際空港海上警備隊隊長として昼夜のテロ防止(1990年)」「核燃料輸送船を護衛せよ(1992年)」「薬物密輸船を検挙せよ」「尖閣諸島を護れ」「不審船を捕捉せよ。能登半島沖事件(初の海上警備行動)(1999年)」「特殊警備基地長として九州南西海域工作船事件(2001年)」「中国漁船の襲来を防げ、巡視船衝突事件(2010年)」「東日本大震災と海保(2011年)」「尖閣諸島と中国公船」「小笠原周辺での中国サンゴ漁船密漁事件(2014年)」・・・・・・。

「苦しい 疲れた もうやめたでは 人の命は救えない」――海の危機と向き合っている緊張感が全てに横溢している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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